大会第3週までを終え、六大学で唯一無敗を誇る、春季王者・立大。春秋連覇に向け、スタートダッシュは完璧といったところであろうか。しかし、決してこの結果に満足をして良いわけではない。シーズンは中盤戦。1敗が命取りとなる神宮球場での死闘が、今始まろうとしている…。


  今週末迎え撃つは、宿敵・明大。春季までは最終カードに対戦することが多かったこの「紫合戦」であるが、今カードは3カード目に迎える日程で、立大ファンとしては、最も盛り上がる試合が中盤戦である今週末に行われることになったといっても過言ではない。


<野手陣> 

--「爆発力」の明大「切れ目ない」立大。カギは、1,5番にアリ!?

予想オーダー
背番号明治大学立教大学
1番二塁手 竹村(4年=浦和学院)中翼手 寺山(社3=神戸国際大付)
2番遊撃手 添田(2年=作新学院)二塁手 峯本(コ3=大阪桐蔭)
3番三塁手 渡辺(3年=横浜)右翼手 山根(営4=浦和学院)
4番中翼手 逢澤(3年=関西)三塁手 笠松(コ4=大阪桐蔭)
5番右翼手 越智(3年=玉原)左翼手 飯迫(社3=神戸国際大付)
6番一塁手 高瀬(3年=長崎西)一塁手 大東(社4=長良)
7番左翼手 村上(3年=松山東)遊撃手 熊谷(コ4=仙台育英)
8番捕手 橋本(2年=佼成学園)捕手 藤野(営2=川越東)
9番投手 齋藤(4年=桐蔭学園)投手 田中誠(コ2=大阪桐蔭)

 明大打撃陣を分析すると、春からは戦力の変更が多少あるものの、リーグ戦期間中の大きな戦力変動はないとみられ、この打線は大幅な変更はないものと考えてよい。1番の竹村は、ラストイヤーとなる今季、2カード目まででリーグ2位の打率,462と大当たり。5番に座る越智がリーグトップタイの9打点とこちらも調子が良いだけに、ポイントゲッターをしっかりと封じ込めることが立大投手陣には求められる。

リーグ4位の打率を誇る飯迫。明大戦も、ヒットを積み重ねる

爆発力のある打線が明大であれば、立大は切れ目のない打線と言って良い。今季の打線を見ると、どの打順からも連打が生まれるシーンが多く、直近の対早大2回戦では上位と下位で2度の3連打が生まれ、いずれも得点に結びついている。切れ目のない打線の注目は、チームトップの打率を誇る飯迫と、逆に今季いまだ無安打の寺山の「テラサコ」コンビだ。幾度となく、本サイトで紹介してきた2人であるが、今季の成績は対称的。2人が共に安打を量産する打線が完成した、その時。立大打線の攻撃時間は、終わる予測がつかなくなる--。
 


<投手陣> 

--明大撃破。そして、その先にある春秋連覇に向け…カギとなる3人の「H」

リーグ個人投手ランキング(~第3週現在)
順位選手勝敗防御率奪三振四死球球数
手塚(コ2=福島)2勝0敗0,79111152球
田中誠(コ2=大阪桐蔭)2勝0敗1.29176233球
齋藤(4年=桐蔭学園)2勝0敗1.30219416球

 投手陣を見ると、先発は六大学1、2位を争う先発の柱同士の投げ合いの予感が漂う。
 明大のエース・齋藤といえば、今春対明大3回戦での立大4番・笠松のサヨナラ適時打が脳裏に浮かぶが、その想像のみで齋藤をはかったら痛い目にあうだろう。今季はすでに4試合に登板し、田中、手塚に続く防御率3位の好成績。中でも奪三振はリーグトップの21を数え、その変則的なフォームから繰り出される快速に、振り負けない打線の力強さが必要である。しかし、消化2カードで4登板と、疲労を抱えていることは明白。粘り強い打撃を続け、春のような齋藤討ちがみたいものだ。

明大のエース・齋藤。彼を打たなければ立大の勝利はない

 立大投手陣を見ると、快挙の春季から若干の変化がみられる。それは、ブルペン陣の変化だ。溝口監督も「中川(コ1=桐光学園)だけではない、2枚目、3枚目の中継ぎ投手」の必要性をリーグ前から話されており、今2カードでは3人の投手が試された。
 まずは絶対的守護神・中川。今季も、立大最終回のマウンドにふさわしい投球が随所に見られ、ファンを安心させた。そして、注目すべきはもう二人。比屋根(営1=興南)、橋本(済3=大分上野丘)の両腕にかかる期待は大きい。まずは比屋根。「琉球トルネード」と言われた変則フォームからの直球は精度が増し、今季は先発がマウンドを降りた直後に多く登板。まさに火消し役として、与えられた場で結果を残した。そして、橋本も最速147㌔の直球で打者に臆することなく直球を投げこんだ。失点はあるものの、彼の投球スタイルは見ていて気持ちが良く、観客席から応援したくなる選手の一人であること、間違いない。

立大のブルペンを新たに支える比屋根。中川に追いつき、追い越していく

 リーグ断トツトップの防御率、1,50を誇る立大投手陣。もちろん、田中、手塚の両エースの好投も勝ち点獲得には欠かせないが、今週の明大戦では、是非そのあとを託される比屋根(ひやね)、橋本(はしもと)、中川(颯=はやて)の「トリプルH」にも、注目だ。
 

 

 最後に、立明戦を読み解く最も重要なカギがある。それは、まぎれもなく応援の力だ。紫合戦は、両軍大歓声の中での試合が予想される。最終戦ではないにしろ、明大野球部のファンは「秋こそ立大から勝ち点を」と思うはず。立大野球部のファンもその思いに負けるわけにいかない。

そして、リーグ戦は終盤戦へと向かう。ファンのあなたも、今こそ。ここから連覇まではノンストップである。神宮球場に急げ!

(9月28日・川村健裕)