大勢は入団以来、9回を守ってきた(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext 連覇へ、日本一奪回へ最強の戦力が加わったと言っていいでしょう。 中日から巨人に移籍したライデル・マルティネスです。4年総額50億円以上という大…

大勢は入団以来、9回を守ってきた(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext
連覇へ、日本一奪回へ最強の戦力が加わったと言っていいでしょう。
中日から巨人に移籍したライデル・マルティネスです。4年総額50億円以上という大型契約で獲得した最強守護神へ、阿部監督は早くも9回を託す意向を公言。大勢を8回に回し、頑強な「勝利の方程式」を形成することに成功しました。
7回にも左の高梨雄平、アルベルト・バルドナードに右の船迫大雅、カイル・ケラーら勝ちパターンの投手が控えているだけに、鉄壁のブルペン陣は相手にとって脅威。巨人戦には攻撃面の「早仕掛け」が必要になるなど、セ・リーグの5球団は頭を悩ませることになるでしょう。
しかし、勝負はやってみないと分かりません。そんなマルティネスにも「一抹の不安」があると語るのは、プロ野球取材経験の長いスポーツ紙のベテラン遊軍記者です。
「杞憂ならよいのですが…ズバリ勤続疲労です。マルティネスは2018年に中日の支配下選手に登録されて以来、昨年まで303試合に登板し、166セーブを挙げています。昨季は来日後最多の60試合に登板しました。ただでさえ、クローザーの仕事は心身を消耗させるもの。ある時、いきなりガタッとパフォーマンスが落ちるのも、長年中継ぎや抑えでフル稼働してきた投手の共通項です」
そして、こう続けるのです。
「さらには巨人と中日では注目度が桁違いです。中日ではたとえ逃げ切りに失敗したとしても、『そんな日もあるよ』と周囲は寛容だったでしょうが、巨人ではそうはいかない。マスコミの厳しい論調も右から左に受け流す『スルースキル』も求められることになるでしょう」
万が一、マルティネスが期待通りの活躍ができなければ…そんな時こそ、阿部巨人の『危機管理』が功を奏すことになります。昨年までと同様、大勢が守護神を担うことになれば、ダメージは最小限に抑えられるのです。
「大勢の魅力はあの凄まじいストレートですが、それだけではありません。ルーキーイヤーにいきなり57試合に登板し、1勝3敗37セーブの成績を挙げたことでも分かるように、どんなピンチでも物怖じしない鋼のメンタルです。並の投手なら顔が青ざめそうなピンチでも、威風堂々としていられる投手なんてなかなかいませんからね」
W守護神を擁する巨人がセ・リーグの中では頭一つ抜けた戦力といえます。ペナントレースの開幕が、今から待ちきれません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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