青森県立木造高校相撲部の神(じん)哲平選手(3年)が大相撲の西岩部屋に入門することが決まり、出身の鶴田町の役場を31日に訪れて抱負を語った。 神選手は小学2年から鶴田町の道場で相撲を始めた。中学時代は全国大会の団体戦でベスト16に入り、昨…

 青森県立木造高校相撲部の神(じん)哲平選手(3年)が大相撲の西岩部屋に入門することが決まり、出身の鶴田町の役場を31日に訪れて抱負を語った。

 神選手は小学2年から鶴田町の道場で相撲を始めた。中学時代は全国大会の団体戦でベスト16に入り、昨年の県高校総体では個人戦で優勝を果たした。

 土俵では、身長175㌢、体重110㌔の体を最大限に生かす。立ち合いで低く当たって頭をつけ、素早く右前まわしを取る。左も差し、出し投げで相手を崩しながら攻めるのが得意だ。

 町役場で相川正光町長から「体格も成績も立派。ぜひ、関取になってほしい」と激励されると、「上をめざして頑張ります」と答えていた。

 進路については、地元で公務員になるという思いもあった。だが、大相撲に挑戦する気持ちを捨てきれなかった。相撲部の監督を通じて、同じ津軽地域の弘前市出身の西岩親方(元関脇・若の里)に紹介され、入門が決まった。

 西岩親方は神選手について「相撲に対するまじめな姿勢がよく、一生懸命さには光るものがある。青森の相撲王国の名を復活させるような力士に育てていきたい」と期待を寄せる。

 神選手のあこがれの力士は、多彩な技で知られる宇良関。「体が小さくても、大きな人に勝てるのが相撲の魅力。宇良関のように、お客さんを魅了する相撲が取れる力士になりたい」と意気込む。

 今後は3月1日の新弟子検査を受け、9日に大阪市で初日を迎える春場所で初土俵を踏む。

 「しっかり努力して番付を上げ、みんなに愛され、応援される力士をめざします」と力を込めた。(渡部耕平)