ホーナー代表は今季も厳しい戦いを強いられそうだ(C)Getty Images ハースF1の前代表であるギュンター・シュタイナー氏が、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表について見解を語った。昨年のチーム状況を振り返りながら、ホーナー代表へ…

ホーナー代表は今季も厳しい戦いを強いられそうだ(C)Getty Images

 ハースF1の前代表であるギュンター・シュタイナー氏が、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表について見解を語った。昨年のチーム状況を振り返りながら、ホーナー代表への想いを明かしており、英メディア『MOTORSPORT WEEK』で紹介されている。

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 モータースポーツ界における様々な組織で、マネージャーなど責任者としてキャリアを築いたシュタイナー氏は、2005年にはレッドブルでテクニカルディレクターも務めた。2024年、コンストラクターズタイトルを手放すなど苦戦が続いたレッドブルだったが、シュタイナー氏はホーナー代表の手腕に対し、「彼にとって2024年は、人生で最悪の年だったと思う。いろんなことが起こったからね。だから彼には称賛を贈るべきだ」と評価する。

 また昨季のチーム状況を振り返り、セルジオ・ペレスの不振がシーズン成績に大きく影響したとして、「コンストラクターズタイトルを守るのは不可能だった。なぜなら、チームには1台しか戦力がなかったからだ」と説いている。

 さらに、エイドリアン・ニューウェイをはじめ、チームを支えた主要スタッフの離脱も相次いだ事態について、シュタイナー氏は、「当然ながら、彼らはいくつかの人材を失った。エイドリアン(ニューウェイ)も、ジョナサン(ウィートリー)もいなくなった。戦略エンジニアのウィル・コートニーもマクラーレンへ移籍する。いずれも非常に優秀な人材だ」と強調。

 その上で、「レッドブルには優れたセカンドラインがあるとはいえ、こうしたスタッフは長年チームに在籍し、内情を知り尽くしている。新しい血を入れることが良い場合もあるが、それでも必要なものがある。特にエイドリアンの代わりを務めるのは難しい」と指摘。新体制を敷く古巣の印象をそのように語っている。

 そして、シュタイナー氏は引き続きチームを統率するホーナー代表に対して、「クリスチャンが今後どう立ち回るかは、時間が経てば分かるだろう。ただ、彼にとって状況が楽になることはないのは確かだ」と述べるなど、レッドブルは今後も苦戦を強いられるものと見込んでいる。

 今季、王座返り咲きが目標の1つとなるレッドブルだが、チームの立て直しもまだまだ道半ばであることはシュタイナー氏のコメントに表れている。ホーナー代表は多くの難題を抱え、新シーズンを迎えることになりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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