舌戦を繰り広げた選手同士が試合終了間際に「来いよ!」「いやお前が来いよ!」と拳を見せて挑発合戦。しかし、まさかの展開に…
舌戦を繰り広げた選手同士が試合終了間際に「来いよ!」「いやお前が来いよ!」と拳を見せて挑発合戦。しかし、まさかの展開に。バチバチの試合が一転、コントのようなクライマックスを迎えるとファンからは「なんだそりゃw」と困惑の声が上がった。
1月25日、後楽園ホールで行われた「RISE185」。京谷祐希(TEAM TEPPEN)と伊東龍也(HAYATO GYM)の対戦は、序盤にワンダウンを奪われた伊藤が3ラウンドで2度のダウンを奪い返して3-0判定で逆転勝利。技巧と突進力、関西と関東、水と油のような両者の個性が試合に反映された。
前日会見から険悪だった両者。「(京谷の第一印象は)思ったよりオジさんでした」(伊藤)に対し、「四捨五入したら相手も30歳なんでオッサンですね。(印象は)嫌いなんで特にないです」と応酬。SNSでの挑発に乗らなかった京谷も前日会見では嫌悪感を露わにした。
序盤は、京谷が伊藤の攻撃を間合いで封じた。ステップワークと巧みな出入りを見せ、伊藤の勢いを抑え込む。ラウンド中盤は前に出た伊藤をクリンチで抱きかかえ、余裕のムーブで1ラウンドを支配。2ラウンドも、京谷のヒット・アンド・アウェイに伊藤が苦戦。残り1分、前に出た伊藤をカウンターの左ストレートでダウンさせた。伊藤も反撃したがペースを掴めず、このラウンドも京谷が制した。
最終3ラウンド。後がない伊藤は被弾を恐れず攻め込む。京谷はホールディングで守るが、伊藤はボディに叩き込み、顔面への連打で京谷を崩した。京谷は棒立ちになり、腰からガクリと落ちた。残り1分半、ロープ際で伊藤が強引に右を叩き込み2度目のダウンを奪う。スリップ気味の判定に京谷は苦笑いするも、既に満身創痍。ダウンを狙う伊藤が連打するが、京谷は耐える。
残り10秒、感情が高ぶった両者はコミカルなやり取りを見せる。実況が「面白い対決だ」伊藤が「来い、来い」と挑発すると、京谷も「お前こそ来いよ」と応じる。互いに手を出せないままゴングが鳴り、ニヤニヤしながら試合終了。全く歩みよらず噛み合わずの両者の譲り合いの結末に実況は「来ないか、来ないか、来ないか!」と声をあげ、ファンからは「なんだそりゃw」「こいこい合戦」「え、来ないの?」と拍子抜けの声が漏れた。
試合は僅差で伊藤が3-0で勝利。試合後は和やかに健闘を称え合う姿も見られたが、伊藤は京谷の塩対応に苦笑。「(京谷選手は)関西の人で、僕とはノリが合わなかった。(試合後も)最後まで面白くないと言われました(笑)」と語った。