◇米国女子◇ヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ 2日目(31日)◇レイクノナG&CC (フロリダ州)◇6624yd(パー72)3パットで唯一のボギーを喫した直後の2番(パー5)、竹田麗央のパワーがさく裂し…
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◇米国女子◇ヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ 2日目(31日)◇レイクノナG&CC (フロリダ州)◇6624yd(パー72)
3パットで唯一のボギーを喫した直後の2番(パー5)、竹田麗央のパワーがさく裂した。初日と風向きが変わってフォローが吹き、右ラフのライも良かった。残り約245ydから3Wを握ったセカンドを「もうちょっと左を狙っていたけど、風に戻されてラッキーでした」と振り返ったが、ピンそば2.5mにつけてイーグルを奪取。スケールの大きなプレーでバウンスバックを決めた。
最初のバーディとなった前半15番(パー5)も、直前のプレーを跳ね返すものだった。321ydと短いパー4の14番でショートアイアンのセカンドがキャリーでグリーン奥へ。柔らかくボールを上げた絶妙なバンカーショットでパーを拾ったものの、わずかに残るモヤモヤを続くホールでしっかりと振り払ってみせた。
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4位スタートとなった初日のプレー後、ドロー気味のボールが出るシーンもあったショット面の修正に着手。「ちょっと上体が強いなと思ったので、しっかり下半身リードで打てるように」とポイントを絞り、この日はウッドもアイアンも納得のフェードを打てていたとうなずく。
最終9番(パー5)は手前ピンに対して絶対に奥を避けるマネジメント。大きめのクラブで無理に2オンを狙わず、UTのセカンドが花道から戻されるのも織り込み済みだった。3打目のアプローチを寄せ、この日パー5で3個目となるバーディ。4アンダー「68」で世界ランキング1位のネリー・コルダと並ぶ通算6アンダーに伸ばした。

「飛距離はそんなに苦労なく回れていると思う。ちょっとした芝目の違いで距離(感)が合わないところがあるので、そこに早く慣れればいいなと思います」。昨季国内ツアー歴代1位のドライビングディスタンス263.19ydを記録した21歳にとって、多くの日本人選手が米ツアーで感じる飛距離面の“壁”は存在しない。繊細な部分のアジャストに意識を向けることができる。

適応段階ともいえる本格デビュー戦で、首位と4打差3位につけて折り返した。インタビューエリアにも呼ばれ、平瀬真由美を叔母に持つルーツなどについて米国人記者から質問を受けた。「まだあと半分ある。残り2日間も自分のプレーをして、(首位との)差を縮められれば」。周囲の喧騒をよそに、本人が誰より落ち着いている。(フロリダ州オーランド/亀山泰宏)