まだゴルフを始めたばかりの人であれ、毎日のように天候を問わずプレーするようなゴルフ狂であれ、そこへ行けば誰でも何かが見…
まだゴルフを始めたばかりの人であれ、毎日のように天候を問わずプレーするようなゴルフ狂であれ、そこへ行けば誰でも何かが見つかる。PGAショーとはそんな場所であり、そこはおびただしい量のゴルフクラブ、ギア、テクノロジー、そのほか雑多な品々であふれている。どうかすると圧倒されそうになるが、そこはゴルファーの天国なのである。
PGAオブ・アメリカが開催するPGAショーとは、ゴルフビジネスのグローバルな集まりであり、情報とリソースの宝庫で、何千というPGA所属プロが集合して最新のイノベーションや次にやってくる一大事に関する知識を交換する場所である。フロリダ州オーランドの中心にある巨大なオレンジカウンティコンベンションセンターで開催された一大展示会は、ゴルフ業界全体の人々にとって、このゲームにおける最新のイノベーションを試す機会となった。
今年のPGAショーで鍵となった5つの新発見は次の通りである。
AIは引き続き進化中
既にゴルフ界にインパクトを与えてきた人工知能は、クラブ製造からゲームマネジメントまで、技術の適用にどんどんと広がりを見せ続けている。この分野のパイオニアであるキャロウェイは2024年にリリースしたAi-ONEインサートパターを筆頭に、最近リリースしたELYTE ドライバーシリーズではAIを使用し、75種類の3D印刷されたプロトタイプのドライバーヘッドを開発することで、オリジナルであるパラダイムAiスモークのコンセプトを進化させた。
同社のギア製造戦略とカテゴリー経営部門で要職に就くジェイコブ・デイビッドソンはPGATOUR.COMの取材に対し、「キャロウェイでは、3Dプリントに200万ドルを投資してきました。過去の製品サイクルにおいて、我々は年間2から3のプロトタイプを作っていました。今年、我々は3Dプリントを利用することで、75種類のプロトタイプを製作でき、これによりチームは空気力学的に速くて寛容性の高い形状を作り込むことが可能となりました」と述べた。
昨年このショーでバッジャーAIトレーニングシステムをリリースしたフライトスコープは、今回その動きをさらに加速させ、最新のAI技術に独自の環境最適化システムを融合させることで、フライトスコープi4レーザー距離測定器を開発してショーに戻ってきた。この新しい測定機は、ユーザーがフライトスコープのアプリにあるスマートギャッピングツールを活用することで、全てのショットのヤーデージに対し、リアルタイムでユーザーに推奨するクラブの情報を提供する。
フライトスコープの創始者兼CEOであるヘンリー・ジョンソンは「AI、その場所のリアルタイムの天気情報、最新の弾道学技術と、特許権を持つ“環境最適化システム”を活用し、各ショットに対して最適なクラブを提案しつつ、ゴルファー自身のショットデータやホームコースのコンディションに応じて、極めて精度が高く効果的な実際の距離を提供することで、i4はゴルファーが大きな優位性を手にする手助けをします。これは意思決定の自信を高め、ひいてはコースでのスコア改善につながります」と述べている。
引き続き距離測定器の話になるが、ブッシュネルはフォアサイトとタッグを組み、バッグの中から計算された推奨クラブを提案するブッシュネル プロX3+リンクレーザーを開発した。フォアサイトの測定器により収集されたデータを活用し、それらをマイバッグのアプリにインプットすることで、プロX3+リンクは、環境的な要素を鑑みつつゴルファーにとって適したクラブを算出するのである。
これら距離測定器にはいずれも、正確なクラブ選択により“当てっこ”の要素を排除することで、ゴルファーに自信を与えつつプレースピードの迅速化を促す狙いがある。
クラブフィッティングは精度向上 誰もが利用しやすいものに
最近DS-ADAPTシリーズを発表したコブラは、今回のPGAショーでフューチャーフィット33ホーゼルを大々的にお披露目した。この新しいシステムは、最大33のロフト角とライ角の組み合わせを可能とすることで、クラブ調整を新たなレベルへと引き上げた。これとは対照的に、スリクソンは初めてZXiシリーズのドライバー、フェアウェイウッド、そしてハイブリッドの全てでホーゼル調整システムを取り入れた。
特定のショットに特化したクラブとして、かつてパターとウェッジ両方のテクノロジーを組み合わせることで、グリーン周りで自信を高めることができるピンChipRなるクラブが登場したことがあった。今回のPGAショーで、ピンは新たにバンカーからの脱出を手助けするBunkRなるクラブをお披露目した。よりワイドでカーブのあるリーディングエッジにより、このクラブはアマチュアにとってボールに当てやすい印象の見た目となっている。
ここからは生体測定の話題となるが、ゴルフスイングの測定と分析のために設計された体全体の動きを測定するシステムで知られるギアーズスポーツは、収集したデータを使用してスイングのタイプに特化したゴルフシャフトを生み出した。OVVIOは同社初のウッド用シャフトのシリーズ。最新のフィラメントワインディング工程により作り出された同シリーズは、ギアーズが特定した最も一般的な各種スイングタイプに対して微調整の施された豊富なラインアップとなっている。
最後はボールの話題。このほどテーラーメイドは最適な打ち出しのためのフィッティングを可能とするQi35搭載のセレクトフィットドライバーフェースを発表したばかりだが、今回はインドアでのレーダー計測を補助するTRK-Rゴルフボールをリリースした。この新ボールには、カバー直下に薄い水銀の層があり、これがレーダーベースのインドアシミュレーターと弾道計測器の精度向上を可能にしている。
(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)