角田がレッドブルで代役を務める際は、岩佐がレーシングブルズのマシンに乗ることになる(C)Getty Images F1のレッドブルが、姉妹チームのレーシングブルズに所属する角田裕毅を今季のリザーブドライバーに起用することが濃厚になった。オラ…

角田がレッドブルで代役を務める際は、岩佐がレーシングブルズのマシンに乗ることになる(C)Getty Images

 F1のレッドブルが、姉妹チームのレーシングブルズに所属する角田裕毅を今季のリザーブドライバーに起用することが濃厚になった。オランダの専門ネットメディア『racingnews365』が1月28日に伝えた。

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 セカンドドライバー争いで元チームメートのリアム・ローソン(ニュージーランド)に敗れ、念願だったトップチームへの昇格はならなかったものの、エースドライバーのマックス・フェルスタッペンを含めてレースに欠場するような事態になった場合は代役として参戦する。

 ローソンのパフォーマンスが期待できない場合、レッドブルが角田との交換トレードを実行する可能性はある。フェルスタッペンも病欠や、ペナルティーポイントの累積による出場停止処分を受けることは十分あり得る。

 仮に角田がレッドブルに昇格すると、レーシングブルズの後釜には同チームのリザーブドライバーを務める岩佐歩夢が起用され、F1デビューを果たす。すると角田、岩佐の2人がレースドライバーとして同時出場することに。複数の日本人が同一レースの決勝に出場したのは2010年の小林可夢偉(当時ザウバー)、のちに衆議院議員にもなった山本左近(当時HRT)が最後。日本のファンにとっても願ったりかなったりの展開となる。岩佐はF1に参戦するために必要なスーパーライセンスポイントが40点に達し、ライセンスの発給要件を満たしている。

 角田をリザーブに起用する理由はF1での経験が豊富で、昨年末にアブダビで行った合同テストも初めてステアリングを握るレッドブルのマシンを難なく乗りこなし、適応能力の高さを示したこともあるが、ここに来てフェルスタッペンが来季以降に他チームへの移籍を画策していることが浮き彫りになったことも影響しているという。

 フェルスタッペンはホンダと組んだアストンマーティンから巨額のオファーを受けたとされており、仮に移籍されてしまった場合、レッドブルは後任を探さねばならず、戦力ダウンは避けられない。しかも来季からは新レギュレーションとなり、搭載されるパワーユニットもフォードと提携した自社製に。レッドブルのマシンを熟知していないとなかなかポテンシャルを引き出しにくく、角田を“キープ”せざるを得ないという。

 角田にとってもアストンマーティンは有力な移籍先ながらフェルスタッペンが加入すれば、レギュラーシートは得られない。レッドブルのリザーブドライバーに関する新たな発表はチームからないものの、正式に決まれば、名誉挽回にはなる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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