◇米国女子◇ヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ 事前(28日)◇レイクノナG&CC (フロリダ州)◇6624yd(パー72)ルーキーとして最高峰の舞台で一歩を踏み出す心境なんて、ひと言では片づけられない。…
◇米国女子◇ヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ 事前(28日)◇レイクノナG&CC (フロリダ州)◇6624yd(パー72)
ルーキーとして最高峰の舞台で一歩を踏み出す心境なんて、ひと言では片づけられない。竹田麗央は「え~…全部です。ワクワクもしていますし、緊張もすると思うので」と笑いながら、いま抱いている感情のひとつひとつを大切にしようとしている。昨年11月の日米共催「TOTOジャパンクラシック」優勝で切符を得た新たな道。世界への挑戦が幕を開ける。
年間8勝と、圧倒的な強さで年間女王に輝いたシーズンオフは多忙を極めた。契約スポンサー関連の仕事以外にも各種表彰や殺到する取材への対応とスケジュールがぎっしり。俳優の横浜流星さんと広瀬すずさん、女子やり投げで「パリ五輪」金メダルに輝いた北口榛花選手とのCM共演も経験した。
「初めて呼んでいただくお仕事、会ったことのない方々と会えるのは新鮮で楽しかったです」。大好きなロックバンド「UVERworld」のライブに行った際、楽屋で憧れのメンバーと直接話せた幸運もあった。振り返ると笑みがこぼれるが、なかなか練習時間を確保するのは大変だったという。
年明けに体調を崩した時期もあった中、10日間ほどハワイでゴルフ合宿を張って久々にゴルフに向き合うことができた。ショートゲームを重点的に強化し、そのまま舞台となるフロリダ州オーランドに飛んで本格参戦をスタートする。この日は18ホールを回り、「海外の試合は(昨年8月の)全英以来。(グリーン周りなど)海外っぽい形状がすごく久しぶりに感じる。早く慣れて、対応できれば」とイメージを膨らませた。
当面のキャディとして、直近でチョン・インジ(韓国)の2022年「KPMG全米女子プロ選手権」優勝をサポートし、日本人選手のバッグを担いだことも多い60歳のベテラン、ディーン・ハーデンさんを起用。あらゆることが新鮮で貴重な経験になるが、しっかりその先を見据えている。「経験も積みたいんですけど、もちろん優勝したいっていう思いもある。日本と大きく変わる生活に早く慣れて、優勝を目指せる気持ちになれれば」と力強く言った。(フロリダ州オーランド/亀山泰宏)