第97回選抜高校野球大会に、山梨学院が4年連続8回目の出場を決めた。昨秋の関東大会で4強には届かなかったが、近年の実績…
第97回選抜高校野球大会に、山梨学院が4年連続8回目の出場を決めた。昨秋の関東大会で4強には届かなかったが、近年の実績と総合力が評価され、神宮大会枠で増えた関東5枠目の「最後の1枠」をつかんだ。組み合わせ抽選会は3月7日にあり、同18日に開幕する予定だ。
午後3時半から、選考委員会のインターネット中継で出場校が次々と発表されていくなか、吉報が届いた。「5校目に山梨学院を選びました」。中継を野球部寮で見守っていた吉田洸二監督と、吉田正校長ががっちりと握手した。しばらくして吉田監督の目が赤くなった。
選考委員会によると、秋季関東大会の決勝に一昨年まで3年連続で出場し、近年の関東大会で「群を抜く成績」を残したこと。また、昨秋の関東大会は準々決勝で敗退したものの、初戦で昨夏の甲子園で8強入りした東海大相模(神奈川)に、延長十回タイブレークでサヨナラ勝ち。持ち前の粘り強さも決め手になった。
関東枠で選出された他の4校は昨年の秋季関東大会で4強入りしたが、山梨学院の打撃力については「上位4校と比べても遜色がない」とも評価された。
出場が決まり、吉田監督はグラウンドに集まった選手たちに「どの学校も一生懸命努力している中で、最後の1枠に総合力で選んで頂いた。そういう仲間の分までしっかり頑張ろう」と、言葉を詰まらせながら語りかけた。
記者団の取材には「(選考委員会に)感謝の気持ちでいっぱい。選ばれるという意識はそんなになかった」と率直に語った。選手たちには「勝っても負けてもはつらつとしたプレーを聖地でやってもらいたい」と期待した。
昨年の秋季関東大会準々決勝で千葉黎明に敗れた直後、吉田監督は失策と残塁の多さを嘆き、「野球の神様が『こういうところを直さないと選抜大会には行けませんよ』と言っているようだ」と悔やんだ。
このとき、照準は夏の山梨大会に合わせていた。一転、選抜出場が決まり、「もう一回チームを建て直す」と力強く語った。
前回の選抜大会を経験した選手も多い。その一人、梅村団主将(2年)は不安な気持ちで発表の日を迎えた。吉田校長から出場決定を知らされると「ドキドキは、すぐに甲子園へのワクワクに変わった」と話した。
目標は優勝。「甲子園に戻ることができてうれしい。山梨学院らしい野球をめざしてやっていけると思う。一戦必勝で初戦に全力で臨めるように準備したい」と意気込んだ。
打撃の主軸を期待される横山悠選手(2年)は「苦しい気持ちで今日までやってきた。うれしい気持ちでいっぱい。今年も楽しんでプレーしたい」と喜び、勝負強いバッティングを誓った。
投手陣の競争は激しい。吉田監督は「大エースはいないが、期待できる投手は7、8人いる」と話す。昨年の秋季関東大会に出場した菰田陽生投手(1年)は「甲子園は中学時代からの目標。頑張りたい」。甲子園のある兵庫県西宮市出身の藤田蒼海投手(1年)は「勝って地元の皆さんに恩返ししたい」と話していた。(池田拓哉、棟形祐水)