<大相撲一月場所>◇十三日目◇24日◇東京・両国国技館【映像】金峰山に“瞬殺”で負け越し…“らしくない”琴櫻 大関・琴櫻(佐渡ヶ嶽)が前頭十四枚目・金峰山(木瀬)に“瞬殺”の突き出しで敗れ、8敗目の黒星を喫した。琴櫻はこれで今場所負け越しが…

<大相撲一月場所>◇十三日目◇24日◇東京・両国国技館

【映像】金峰山に“瞬殺”で負け越し…“らしくない”琴櫻

 大関・琴櫻(佐渡ヶ嶽)が前頭十四枚目・金峰山(木瀬)に“瞬殺”の突き出しで敗れ、8敗目の黒星を喫した。琴櫻はこれで今場所負け越しが決まり、来場所は大関昇進後初のカド番に立たされる事態に。場所前の綱取りへの期待から一転、調子の振るわない大関の姿に館内騒然となり、「カド番かぁ」「おいおい、琴櫻」「心配やわ」などファンに困惑の声が広がった。

 幕内最高優勝を果たした先場所の勇姿はどこに——。綱取りを目指していた琴櫻の調子が振るわない。初日こそ白星スタートを切ったものの、二日目からは悪夢の5連敗。七日目に連敗は止めたが、九日目に黒星、さらに十二日目には好調の前頭十一枚目・尊富士(伊勢ヶ濱)に吹き飛ばされて7敗目。崖っぷちに立たされた。

 十三日目の対戦相手は、こちらも好調、今場所優勝争いのトップを独走する金峰山。とはいえ、過去の対戦成績は2勝0敗で負けたことがない相手だ。“カド番”危機を脱するためにも琴櫻にとってはなんとしても勝ちたいところだった。

 しかし——立ち合い金峰山にもろ手で当たられると、琴櫻は大きく体が反り返って後退。そのまま金峰山に強烈な突き押しで攻め込まれ、琴櫻は何もできず呆気なく土俵を割った。敗れた琴櫻は8敗目を喫し、来場所をカド番で迎えることに。綱取りどころか大関の地位が危うくなるまさかの事態となった。一方、勝った金峰山は2敗を死守して11勝目、引き続き幕内優勝争いの単独トップに立つ。

 取組結果を受け、ABEMAで解説を務めた元前頭・蒼国来の荒汐親方は「金峰山、落ち着いていましたね。自分の十八番の突きをやっていきました。大事な相撲のときに自分の相撲を取ることは良いことだし、それ以外のことはやらない、勝ちたいと思わない考えがいいんじゃないかと思います」とコメント。敗れた琴櫻については「力がないわけはないし、先場所は優勝している。どこか痛めているかもしれないので、そこを治してきちっと稽古できれば、体は若いしすぐに戻ると思います」とフォローした。

 新横綱誕生への期待から一転、まさかの負け越しが決まった琴櫻。予想外の事態に視聴者も悲鳴を上げ、「えーー!」「どうしたんだ」「心配やわ」「おいおい、琴櫻」「カド番かぁ」と心配の声が相次いで寄せられた。

 なお十三日目の取組では、3敗の4力士が全員勝ち星を挙げた。幕内優勝争いは引き続き金峰山が2敗で単独トップ、次いで大関・豊昇龍(立浪)、前頭筆頭・霧島(音羽山)、前頭三枚目・王鵬(大嶽)、前頭十一枚目・尊富士(伊勢ヶ濱)の4力士が3敗で追いかける。(ABEMA/大相撲チャンネル)