第66回アメリカJCC(26日/GII、中山芝2200m)には、中山2200m重賞2勝のレーベンスティール、中山巧者のコスモキュランダ、有馬記念3着のダノンデサイルなどが出走予定。

本記事では、出走各馬の追い切りを診断し「S」「A」「B」の3段階で評価した有力馬や穴馬をピックアップ。ここでは「ボルドグフーシュ」を取り上げる。

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■ボルドグフーシュ

【中間調整】2022年春のクラシック戦線には乗り遅れたが、同年秋の神戸新聞杯で後方一気の末脚から3着に食い込んで菊切符をもぎ取ると、本番・菊花賞では前々からスムーズに押し切ったアスクビクターモアへ後方から猛然と迫りハナ差2着と健闘した。続く有馬記念も後方から捌きに苦労する場面がありながら、イクイノックスの2着に入り能力の高さをアピール。翌2023年の天皇賞・春は1秒2差6着と案外な走りだったが、その後に右前肢腱周囲炎が判明したように、脚元面で万全でなかったか。その後は長期休養に入り、前走2024年11月のチャレンジCが19カ月ぶりの復帰戦。さすがにブランクの長さが影響したようでラストで追われて伸び切れなかったが、それでも4着確保は能力維持を物語るものだろう。

前走後は社台ファーム鈴鹿でいったん骨休め。目立った反動がないことから復帰2戦目をAJCCに設定し、年明けに帰厩している。坂路オンリーで丹念に本数を重ね、1週前には吉田隼騎手が負荷を掛け4F52秒5-2F24秒0-1F11秒9(一杯)と好時計をマーク。馬場が荒れた後半の時間帯で出せたことがまず好感だし、長期休養明けで初めて「一杯」まで追えたことも評価できる。

【最終追い切り】負荷は1週前の時点で十分掛かっており、レース当週は操縦性などの微調整に徹したような内容。緩い入りに一瞬テンションが上がりかけるが鞍上・吉田隼騎手(本番は内田騎手)が絶妙に制御。坂の半ばからはブレの少ないフォームで力強く登坂、手前変換もスムーズで鋭く加速できていた。前走時の最終追いと比較し、素軽さは大幅アップだ。

【見解】反動が気になるシチュエーションだが、帰厩後の本数と負荷は申し分なく牧場での短期放牧でいい回復が図れたようだ。1週前は復帰後初めての「一杯」追いで、きっちりギアを上げ切った。馬の中に悪いイメージは残っていないようなのは好材料。前走時の最終追いは坂路ラスト2F13秒0-13秒1(強め)といかにも“おっかなびっくり”だったが、今回は12秒9-12秒2(馬なり)。上積みだけ大きく見込める攻め気配だ。ドウデュース&イクイノックス世代の実力馬がここで復活Vを果たして不思議はない。

総合評価「A」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう) 【重賞深掘りプロジェクト】調教ライター。競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。