久保らへの差別発言に対する非難の声があがっている(C)Getty Images レアル・ソシエダ所属の日本代表MF久保建英がアウェーで行われたラ・リーガ第20節のバレンシア戦で一部ファンから人種差別被害を受けたことが明らかになり、レアル・ソ…
久保らへの差別発言に対する非難の声があがっている(C)Getty Images
レアル・ソシエダ所属の日本代表MF久保建英がアウェーで行われたラ・リーガ第20節のバレンシア戦で一部ファンから人種差別被害を受けたことが明らかになり、レアル・ソシエダとバレンシアの両クラブからの報告を受けたスペインプロリーグ機構運営のラ・リーガは事象を確認し非難の声明を発表した。
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スペイン紙『MUNDO DEPORTIVO』によるとラ・リーガは「バレンシアのホーム、メスタージャで起きた侮辱行為を非難する」と由々しき事象に対しての声明を発表。「ラ・リーガは『試合開始から50分後、レアル・ソシエダの選手たちがグラウンドスタンドの脇でウォーミングアップをしていたとき、地元ファンの一部が次のように発言した』」と人種差別的な発言の事実を確認したと報じられた。
また、ラ・リーガの声明では、久保に関して「チノ(中国人)、目を開けろ」「おまえはチノ(中国人)だ」、同様にスペイン人FWバレネチェアに対しても「ETA、クソ野郎、爆弾をしかけろ」「ETA、やつらは爆弾をしかけた、頭を覆え」(ETAはバスク国民党から分離して設立された民族組織)などスタンドを陣取っていた複数のファンが選手へ放った差別的な意味合いをもつ暴言の内容も具体的に伝えられた。
またスペイン地元紙『ELDESMARQUE』も22日にWEBサイトでラ・リーガの声明を掲載。差別的な発言についてラ・リーガの「スペインサッカー連盟のスポーツ規律において禁止行為であり処罰対象行為にあたる」という強い非難と「この出来事は一部エリアでのみ発生したことで、他のスタジアム内にいたバレンシアファンは適切な行為をしていた」と一部の過激なファンによる行為であること強調したコメントも伝えた。
ラ・リーガが声明を出すに至った経緯としては、このバレンシアファンが行った差別的な事象にレアル・ソシエダの関係者が気づき、試合終了後、同クラブの広報を通じてスタジアムにいたラ・リーガの代表者に差別的被害を報告。さらに、レアル・ソシエダはクラブの公式SNSにその当時の様子が収められた30秒の動画を投稿。そこにはしっかりと聞き取れるほどの一部の心ないファンから選手へ投げかけられた暴言が収められていた。
レアル・ソシエダは「メスタージャ・スタジアムの端の方からバレンシアのファン数名が我がチームの数名の選手に対して人種差別的、侮辱的な発言を行ったことを強く非難します。サッカーやスポーツにおいて、軽蔑、侮辱、憎悪を煽る人々に居場所はない。このようなことが二度と起こらないことを切に願っている」と抗議の声明を出していた。
その直後には、バレンシアも自社のウェブサイトとSNSで非難の声明を発表。「該当する人物が特定された場合は、厳しい処分を下してスタジアムから追放する」と調査をして処分を科すことを発表。
この試合中に起こった久保らに対する人種差別被害については、レアル・ソシエダとバレンシアの両クラブが即日、抗議し非難の声明を発表したことでラ・リーガの動向には注目が集まっていた。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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