全国高校スケート・アイスホッケー選手権第2日(21日・コーセー新横浜スケートセンターほか=読売新聞社共催)――フィギュアスケートは予選を兼ねたショートプログラム(SP)が行われ、男子は2月開幕の世界ジュニア選手権代表に選ばれた中田璃士(愛…
全国高校スケート・アイスホッケー選手権第2日(21日・コーセー新横浜スケートセンターほか=読売新聞社共催)――フィギュアスケートは予選を兼ねたショートプログラム(SP)が行われ、男子は2月開幕の世界ジュニア選手権代表に選ばれた中田璃士(愛知・中京大中京通信制1年)が75・98点で首位発進した。女子は同代表の中井亜美(千葉・勇志国際1年)が69・92点のB組トップとなり、全体の2位につけた。
会場に響く拍手が存在感の大きさを示した。昨季の世界ジュニア選手権2位の中田はミスがありながらも、頭一つ抜けた演技で悠々と首位に立った。
演技冒頭、苦手意識のあるルッツ―トウループの連続ジャンプに挑戦。着氷で手をついたが、「失敗すると分かっていても、やっておかないといけないかなと思って」。その後のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)と後半の3回転フリップは鮮やかに成功。最後の決めポーズでバランスを崩す場面はあったが、2位に約10点差をつける滑りだった。
昨年末の全日本選手権では強豪ぞろいの男子でジュニアながら2位だったが、慢心はない。その後の練習では「跳べるジャンプより新しいジャンプを跳んだ方が楽しい」と4回転半ジャンプなども試したという。
約1か月後に今季の世界ジュニア選手権が控える中でも、「あすのフリーはやったことのないジャンプに挑戦し、練習で取り組んでいることをできたら」。現状を変えようとする向上心が、16歳の成長を支えている。(森井智史)