スペイン・マドリッドで開催されている「ムトゥア マドリッド・オープン」(ATP1000/5月1~8日/賞金総額477万1360ユーロ/クレーコート)。 金曜日に行なわれた準々決勝で、アンディ・マレー(イギリス)とラファエル・ナダル(スペ…
スペイン・マドリッドで開催されている「ムトゥア マドリッド・オープン」(ATP1000/5月1~8日/賞金総額477万1360ユーロ/クレーコート)。
金曜日に行なわれた準々決勝で、アンディ・マレー(イギリス)とラファエル・ナダル(スペイン)がともに勝って準決勝で対戦することにった。両者は昨年の決勝でも戦っていて、そのときにはマレーが優勝していた。
もう一方の準決勝の顔合わせはノバク・ジョコビッチ(セルビア)と錦織圭(日清食品)だ。
マレーは第2シード。準々決勝ではトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)を6-3 6-2で下してのベスト4進出だ。マレーのクレーコートのマスターズ・シリーズでのベスト4進出はこれで2大会連続だ。
ナダルはジョアン・ソウザ(ポルトガル)を6-0 4-6 6-3で退けてのベスト4となっている。
第1シードのジョコビッチはミロシュ・ラオニッチ(カナダ)を6-3 6-4で下しての勝ち上がりとなっている。
ジョコビッチは第10シードのラオニッチに対して、今季31試合目の勝利を挙げた。ラオニッチとはインディアンウェルズの決勝のリマッチだったが、今回もジョコビッチが勝利した。ジョコビッチはトップ10の選手相手にこれで13連勝で、30セット中29セットを奪って来ている。
マレーとベルディヒの試合は、降雨のため屋根が閉じられた状態で行なわれた。
「屋根の下だといつもとは違ったコンディションになるけど、自分はうまくそれに合わせられたと思う」とマレー。この日のマレーはベルディヒに一度もブレークチャンスを許さずに勝利している。「自分として一番満足しているのは、たぶん、今までも3から4試合ぐらいしかインドアのクレーコートという環境でプレーしたことがないのに、うまくプレーできたこと。強敵を相手に、決して簡単な状況ではないからね」。
ナダルの試合が始まるときには屋根は開いたが、第2セットでは再び閉じられた。この中断が第1セットでは快調に飛ばしていたナダルにとっては仇になった。第2セットの35位のソウザは猛然と追い上げを見せた。
ナダルは今季3度目のタイトル獲得を目指している。3つのタイトル獲得は、昨年取ったのタイトルと同じ数だ。ナダルは第3セットでは流れを取り戻し、2時間余りの試合で勝利した。
ナダルの試合にはサッカーのレアル・マドリーのクリスチアーノ・ロナウドなども観戦に訪れていた。
ナダルはここ5試合中4試合でマレーに勝利している。
「今までの年と、今年とはまったく違ったものになっている」とナダル。「僕は違う感覚を持っている。マレーの今日のプレーは本当によかったし、今大会を通じてもそうだ。とてもタフな試合になると思っている。僕が勝ちたいなら、僕のベストを出していかないといけないと思う。去年のことは考えられない。もちろん、去年と同じようなことは起こしたくないけどね」。
昨年の大会でのマレーはナダルをストレートで破ってクレーコートのマスターズのタイトルを初めて獲得した。だが、先月のモンテカルロの大会では、準決勝でナダルに敗れている。
「彼(ナダル)のプレーは本当によくなったのは間違いない。でも、僕も去年よりいいプレーができていると思っている」とマレー。「みんな向上し続けないといけないんだ。僕も去年よりずっとよくなっていると思っている。彼との試合から学ばなければいけないことがある。そして明日はまたいいパフォーマンスができるといいと思っている」。
マレーはクレーコートでのここ最近の7試合で6試合に勝利している。また、今大会で優勝できないと、次週のランキングでロジャー・フェデラー(スイス)に抜かれてしまうことにもなっている。
また、第6シードの錦織圭(日清食品)は、ニック・キリオス(オーストラリア)を6-7(6) 7-6(1) 6-3、2時間38分の接戦を制してベスト4に進んでいる。
バルセロナの大会では決勝でナダルに敗れた錦織だが、この日はキリオスに18本のサービスエースを奪われながらも、第3セットであった1度のブレークを生かして3-1とし、そのまま勝利した。(C)AP