大型補強を展開し続けるドジャース。日本人選手の多くを手中に収める彼らには批判が飛んでいる。(C)Getty Images…

大型補強を展開し続けるドジャース。日本人選手の多くを手中に収める彼らには批判が飛んでいる。(C)Getty Images

「野球が台無しだ!」

「本当に馬鹿げてきた」

「戦力の均衡なんてあったもんじゃない」

 いずれもドジャースに対して一部ファンがX上で展開した辛辣な意見である。大谷翔平と10年総額7億ドル(約1015億円=当時のレート)の超大型契約を締結した昨オフに続き、今オフも大型補強を展開する彼らの投資にうんざりしているのかもしれない。

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 昨季にワールドシリーズを制したドジャースは、さらなる戦力強化を図っている。昨年12月に2度のサイ・ヤング賞受賞の実績を誇るブレイク・スネルと5年総額1億8200万ドル(約282億円)のメガディールを締結した彼らは、今月17日にし烈な争奪戦が展開された佐々木朗希とも650万ドル(約10億2700万円)で契約。そして現地時間1月19日には、パドレスからFAとなっていた中継ぎ左腕タナー・スコットと4年総額7200万ドル(約112億5000万円)で合意。昨季のウイークポイントとされた投手陣の強化に成功した。

 テオスカー・ヘルナンデスやブレイク・トレイネンといったワールドシリーズ制覇に貢献した主力との再契約を含めても、まさに異次元の補強と言える。それだけにドジャース・ファン以外の人々が「やりすぎだ」と苛立ちを募らせるのも無理はないのかもしれない。

 有力選手が軒並み大型契約での移籍を選択し、一種の“悪役”と化しているドジャース。もっとも、莫大な資産力を背景にする彼らは後払いなどを駆使しながらルール内で強化を図っているにすぎない(それが余計に他球団のファン心理を煽るのかもしれないが……)。そのため、球界関係者からは巧みな交渉術を称賛する声も飛んでいる。

 米全国紙『USA Today』の取材に応じたカブスのジェド・ホイヤー球団編成本部長は、「ナショナルリーグには、財政的な観点から言って、他のチームにはできないことができるチームが2つある」と指摘。その上で「誰もが彼らの展開する契約総額や後払いなどに注目しているが、彼らはただ全力で動いている素晴らしい組織だ」と脱帽している。

「彼らはドラフトで好成績を収め、国際的な市場においても成果を出している。賢いトレードを行い、利益の限界を見出すのも上手い。また、FA市場の大物と契約することもできる。そうした中で彼らが費やす資金だけを見るのは、非常に高いレベルで動いている組織に悪影響を与えることだ」

 いまや米球史に残るタレント軍団となった。その補強によって一部ファンのドジャース批判は続くだろう。しかし、競争を強いられる他球団の幹部たちは、そう僻んでばかりもいられない。彼らはすでに「打倒・ドジャース」に向け、前を向いていると言えそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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