<大相撲一月場所>◇五日目◇16日◇東京・両国国技館【映像】好調・豊昇龍を「豪快にぶん投げた」熱海富士 初日から連勝中だった大関・豊昇龍(立浪)が、前頭二枚目・熱海富士(伊勢ヶ濱)の豪快な小手投げで敗れて今場所初黒星を喫した。これで三役以上…
<大相撲一月場所>◇五日目◇16日◇東京・両国国技館
初日から連勝中だった大関・豊昇龍(立浪)が、前頭二枚目・熱海富士(伊勢ヶ濱)の豪快な小手投げで敗れて今場所初黒星を喫した。これで三役以上の無敗力士はゼロとなり、波乱の展開に「全滅だ」「いったいなにが…」とファンも悲鳴を上げた。
上位陣総崩れの大波乱だ。3場所ぶりに復帰した横綱・照ノ富士(伊勢ヶ濱)は初日に黒星、四日目にも土がつくと、五日目から休場する事態に。場所前は綱取りが期待されていた大関・琴櫻(佐渡ヶ嶽)は白星スタートを切るも二日目から連敗、五日目も前頭四枚目・正代(時津風)に寄り倒しで敗れて4敗目を喫し、今場所での横綱昇進は絶望的となった。新鋭の大関・大の里(二所ノ関)も調子が振るわない。五日目は前頭三枚目・王鵬(大嶽)に送り出しで破れ、黒星先行となる3敗目を喫した。
そうしたなか、初日から取りこぼしのない相撲を見せてきたのが豊昇龍だった。大関昇進後の悲願の初優勝、そして綱取りにも挑む今場所では、安定感のある強さで初日から連戦連勝。四日目までを終えて4連勝としていた。
だが五日目は上位陣の不調の煽りを食ったのか——若手の前頭二枚目・熱海富士(伊勢ヶ濱)に豪快に投げられて今場所初黒星を喫することとなった。これまでの対戦成績は3勝4敗と苦手な相手でもあった。立ち合い後すぐに右を差してまわしを引いた豊昇龍だったが、逆に左上手を取られて苦しい体勢に。投げにいこうとするも決められず、最後は小手に振った熱海富士に豪快に転がされた。豊昇龍は1敗目を喫し、五日目は大関陣が総崩れ、さらに三役以上の無敗力士も消滅した。一方、小手投げで勝った熱海富士は今場所初白星となる1勝目を挙げた。
今日一番の歓声が湧いた両国国技館。ABEMAで解説を務めた元関脇・若の里の西岩親方も驚きの様子。西岩親方は「右を差して途中で左の上手を取りましたよね。取った瞬間、これは熱海富士かなと思いました」と取組内容を振り返ると、「(上手が)切られるんですけど、右四つに組むと熱海富士は力がありますね」と指摘しつつ、「絶好調で4日間まったく隙のなかった豊昇龍を相手に素晴らしい内容の相撲を取りました」と熱海富士を絶賛した。
熱海富士が豊昇龍を下す番狂わせの一番に、視聴者も「え、うそ、すげえ」「逆にぶん投げた」「熱海カッコよすぎ」「お見事でした」と大興奮。上位陣総崩れの波乱の展開に「マジか」「全滅だ」「いったいなにが…」と悲鳴が上がる一方、「これは面白いぞ」「優勝誰か全く見えなくなった」と早くも賜杯の行方に胸をときめかせるファンも相次いだ。
なお五日目までの取組を終え、幕内で無傷の5連勝中の力士は前頭三枚目・王鵬(大嶽)、前頭五枚目・千代翔馬(九重)、前頭十枚目・玉鷲(片男波)、前頭十四枚目・金峰山(木瀬)の4人のみとなった。(ABEMA/大相撲チャンネル)