いまだに去就が不透明な状態にあるキム・ハソン。(C)Getty Images 名手の去就がいまだ定まらない。今オフにパドレスからFAになったキム・ハソンだ。 フアン・ソト(→メッツ)やブレイク・スネル(→ドジャース)、コービン・バーンズ(→…
いまだに去就が不透明な状態にあるキム・ハソン。(C)Getty Images
名手の去就がいまだ定まらない。今オフにパドレスからFAになったキム・ハソンだ。
フアン・ソト(→メッツ)やブレイク・スネル(→ドジャース)、コービン・バーンズ(→ダイヤモンドバックス)などFA市場のいわゆる大物とされる選手たちの去就は続々と決定。各球団の補強動静は落ち着きを見せ始めているが、依然としてキム・ハソンの新天地は見つかっていない。
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現在29歳とキャリアの最盛期にあると言っていい。その中で剛腕代理人スコット・ボラス氏の後押しを受けるキム・ハソンは、今オフにパドレスとの4年契約終了に伴う年俸800万ドル(約12億6400万円)の延長オプションを破棄。大型契約獲得を見込んでのFAを決めた。
しかし、今オフに執行した右肩への手術によって完全復帰が5月以降となる名手のコンディション面の不安は拭えず。ヤンキースやジャイアンツなど移籍に関するという「噂」だけが一方的に飛び交っているのが現状だ。
停滞している感が否めない交渉に国内メディアも不安を募らせるばかりだ。日刊紙『朝鮮日報』は、「安易に見られた肩の問題。FA強行は誤った判断だったのか」と銘打った記事を掲載。その中で「単年も、複数年も、曖昧な状況で、選択肢は徐々に減っている」とキム・ハソンの現況をリポートした。
「キム・ハソンの新契約は不透明なままである。あのチームやこのチームとの根拠のない噂ばかりが飛び交っている。その球団の地元メディアのジャーナリストによる『獲得願望』や『可能性』の記事だけが拡散され、再生産されているのが実情だ」
移籍市場が落ち着きを見せ始めるなかで、確度の高い情報のなさがキム・ハソンの厳しい立場を物語る。『朝鮮日報』は、「キム・ハソンとボラスは『3、4か月だけ待ってくれれば、契約期間に見合った価値を証明できる』と長期契約を狙った」とFAの意図を読み解いた上で、その決断を断じた。
「キム・ハソンは大谷翔平のように100%の信頼ができる選手というには無理がある。ゴールドグローブも手にした守備面に不安はないが、打撃には疑問符が付いている。そして持ち味の守備も、メスを入れた肩の不安がマイナス材料になると思えば、無頓着に巨額の長期契約をすることは容易ではない。
23年のオフに右肘にメスを入れた大谷の場合は、1年休んでも打者としての大型契約の価値は十分にあった。そして再び威力的なボールを投げることができるという確信があったからこそ、ドジャースを含む多くの球団がオファーをした」
最終的にキム・ハソンはどれだけの条件でサインをするのか。球春が迫り、決断のための時間は刻一刻と減っている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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