1月15日、来シーズンからアルバルク東京のホームアリーナとして開業する「TOYOTA ARENA TOKYO(トヨタアリーナ…

 1月15日、来シーズンからアルバルク東京のホームアリーナとして開業する「TOYOTA ARENA TOKYO(トヨタアリーナ東京)」がメディア向けに公開された。

 23年7月着工されたアリーナは今年の秋開業に向けてほぼ75パーセントの工程が終了、安全に内部を見学できるようになったこともあり、今回公開が実施された。また、アリーナ運営の責任者となるアルバルク東京の林洋輔部長によれば、「ファンや関係者の皆様から、アリーナは現状どうなっているかのお問い合わせを多くいただいており、今回メディアに公開することでその要望にお答えしたかった」との意向もあったという。

 東京都江東区青海1丁目に位置するトヨタアリーナ東京は収容人数約1万人。ここ数年来、国内に新アリーナが完成、建設が進んでいるが、唯一とも言える楕円(オーバル)型の形状を採用。この形状であれば見切れ席がなく、すべての席からバスケットボールコートが見やすく設計可能。A東京の林邦彦社長は「スポーツ観戦に特化したアリーナ」と語り、「それに最適なイスを設置し、スタンドのデザインにも工夫がされている」と自信を見せる。

 その他のアリーナ内の設備として、見やすさと演出にこだわったセンターハングビジョン、国内初の2層にわたったリボンビジョンを設置。ホスピタリティについては、2階にテラススイート6室、3階にスイート16室が設けられ、プライベート空間においてバスケの観戦が可能になっている。また1階には選手のコートへの入退場を間近で見られるプレーヤーズラウンジ、ホテルクオリティの食事が楽しめるプレミアムラウンジも準備された。

 トヨタアリーナ東京は、新交通ゆりかもめ「青海」駅から徒歩約4分、りんかい線「東京テレポート」駅から約6分の場所に約27,000平方メートルの敷地を構える。ここにメインアリーナを囲むようにスポーツパークとジョイントパークが設置され、試合の前、さらには開催日以外でもバスケやスポーツを楽しめる施設が常設される。加えて、A東京の練習施設とオフィスもここに移設されることになっており、クラブの拠点が出来上がる予定だ。

 A東京のライアン・ロシター、安藤周人、テーブス海もこの日初めてトヨタアリーナ東京に足を踏み入れた。新アリーナの感想を聞かれた安藤は「自分たちは国内のアリーナを巡ってきましたが、その中では一番いいなと思いました」、テーブスは「ずっと楽しみにしていて、今日実際に見てワクワクしてますし、早く試合をしたい」と興奮を抑えられない様子。また、12年にも及ぶ日本でのプレー経験を持つロシターは「初来日した当時と比べて、日本のバスケがここまで成長したのかと実感しました。早くプレーするのが楽しみ」と感慨深げにメディアの質問に答えていた。

 林社長は「Bリーグが開幕して9シーズン目となりますが、これまでホームアリーナを転々としてきました。皆さんにホームアリーナをお披露目できたことをうれしく思いますし、これからしっかりこの地に根付いて、クラブの価値を高めなければいけないと思います」と語り、新アリーナの完成によりクラブが新しいフェーズを迎えることへ気持ちを引き締めていた。こけら落としは来シーズンのA東京のホーム開幕戦となる予定だ。