小林は長く扇の要としてチームを支えてきた(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext

 甲斐拓也のFA移籍に伴う巨人がソフトバンク側に提出したプロテクトリスト、人的補償に注目が高まっている。

 ソフトバンク側に年末にすでにリストは渡っており、プロテクトできるのは28人と限られた人数となる中で昨年リーグ覇者となったソフトバンクがどのような選択をするかが注視される。

 球界内でも巨人のプロテクト内容、ソフトバンクの思惑に考察の声があがっている。

 楽天で監督を務め、西武、巨人でもコーチを歴任、現在は野球解説者として活躍する大久保博元氏が11日に自身のYouTubeチャンネルを更新。「【新年一発目の愛甲猛組長】小林誠司はソフトバンクに行ったら活躍できる」と題した動画でロッテ、中日OBの愛甲猛氏と対談を行っている。

 動画内では巨人のプロテクトリストの内容を考察した上で、2023年シーズンに巨人の1軍打撃コーチも経験した大久保氏は「誠司(小林)が、(ソフトバンクに)行くんじゃないかと思います」とずばり。

 理由として昨季は「スガコバ」バッテリーとして、菅野智之のリーグ最多勝をアシスト。復活を果たすも、その菅野もメジャーに移籍し、正捕手候補として甲斐が来たことで出番が少なくなると見る。

 同氏は「小林誠司は監督ぐらいできる男です」と野球脳の高さを認めながら、動画内では裏側でチームをまとめる人柄の良さについても触れている。

 さらにソフトバンクにおいては昨季も51試合に出場した海野隆司など若手捕手の活躍が望まれるも、チームが勝つためにはベテラン捕手の力が求められるとした。

 大久保氏の主張に愛甲氏も「守備力からいったら大城より上」と小林を評価する場面も。17年のWBC出場時には攻守で活躍し、「世界のKOBAYASHI」と評価を高めたことなども振り返った上で、「ソフトバンクに行ったら活躍しそうな気がする」と新天地で新たな才能を発揮する可能性があるとした。

 巨人では甲斐が加入したことにより昨季は大城卓三、岸田行倫、小林の3捕手併用で4季ぶりのリーグ優勝にたどりついたが、限られた1つの椅子をめぐって阿部慎之助監督がどのように捕手起用を進めていくかにも話題が集まっている。

 過去には大きなドラマを巻き起こしてきた人的補償、いったい今回はどんな結末を迎えるのか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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