井上に期待されるのは圧倒的な力の差を示すKO決着だろう(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext プロボクシング世界4団体スーパーバンタム級タイトルマッチは、開催まで波乱の展開が続いている。4本のベルトを保持する王者・…
井上に期待されるのは圧倒的な力の差を示すKO決着だろう(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext
プロボクシング世界4団体スーパーバンタム級タイトルマッチは、開催まで波乱の展開が続いている。4本のベルトを保持する王者・井上尚弥(大橋)への挑戦が決定していたIBF・WBO世界同級1位サム・グッドマン(オーストラリア)の棄権が1月11日に発表された。
【画像】目の上がパックリ 痛々しい怪我を負ったグッドマンの近影をチェック
昨年末開催予定だったこの一戦、グッドマンが練習中に瞼を負傷したことにより延期され、1月24日開催へ変更となった。だが、再びグッドマンが同じ箇所を痛めたとして、試合を棄権すると陣営側が決断。これにより急遽、同級11位のキム・イェジョン(韓国)が井上と対戦するとして、大会を主催する大橋ジムより発表されている。
日程から対戦相手まで変更となった今回のタイトルマッチだが、アンダーカードに出場予定だったというキム・イェジョンがグッドマンの「代役」として、東京・有明アリーナのメインイベントのリングに立つこととなった。そして、井上への挑戦が決まったキム・イェジョンの母国である韓国の国内メディアも、この試合への関心を示しており、一連の経緯も伝えている。
ニュースサイト『毎日経済』では、1月11日に、「東洋チャンピオンのキム・イェジョンがプロボクシングの世界最強選手と対決する」と題したトピックを配信。タイトルマッチでのグッドマンの棄権となるまでの顛末や、井上の戦績などを紹介するとともに、キム・イェジョンのキャリアにも言及。2024年5月にWBOスーパーバンタム級の東洋王座戴冠となった経歴を振り返りながら、「WBC23歳以下の世界チャンピオンからWBO東洋チャンピオンまで、3680日(10年27日)の間、国際的な実力を維持してきた」などと説明する。
だがその上で、「今回の相手は公式戦績メディア『BoxRec』のPFPランキング1位に輝く、名実ともにプロボクシング界の世界一の選手である」として綴っており、挑戦者と「モンスター」との格の違いを強調。さらに、井上の4階級制覇の記録にも触れており、同メディアは、「途中で飛ばしたフライ級(50.8kg)も含めれば、プロボクシングで5階級を制覇したとみなしても差し支えない」と指摘し、加えて、「KO勝率89.3%(25勝/28試合)は、『軽量級は破壊力が乏しい』という一般的な常識を覆している」などと、見解を示している。
ランキング、実績からも、王者とチャレンジャーの実力差が小さくはないことは明白だ。だが、紆余曲折を経て行われるこの一戦では、両ボクサーとも、そのファイトが大きな注目を集めることも間違いないだろう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
【関連記事】「全員が生気を失った」豪放送局が伝えた井上尚弥戦中止の“葛藤” 関係者が明かしたグッドマンの悲壮な姿「スパーリングは正しかった」
【関連記事】井上尚弥の“パッキャオ超え”は可能なのか 怪物の言葉から紐解く実現性「ボクシングをやっている理由はお金じゃない」【現地発】