<大相撲一月場所>◇東京・両国国技館【映像】尊富士が語った初場所への意気込み 新入幕での優勝は110年ぶりの快挙。昨年の三月場所で、大相撲の歴史に残る偉業を成し遂げた尊富士(伊勢ヶ濱)だが、五月場所は休場。アマチュア時代はケガの繰り返しでタ…

<大相撲一月場所>◇東京・両国国技館

【映像】尊富士が語った初場所への意気込み

 新入幕での優勝は110年ぶりの快挙。昨年の三月場所で、大相撲の歴史に残る偉業を成し遂げた尊富士(伊勢ヶ濱)だが、五月場所は休場。アマチュア時代はケガの繰り返しでタイトルとは無縁だった。素質はありながらも、ケガに泣かされてきた尊富士だが、それでも相撲道に邁進し続けるモチベーションは何なのか――。

 青森・五所川原市出身。青森県出身力士の優勝は1997年の九州場所での大関・貴ノ浪(三沢市出身)以来27年ぶりで、地元ファンは歓喜に沸いた。スピード感あふれる突き刺しや押しを特徴としている。

 力士として大きな存在感を示した昨年について尊富士は「たくさんの人にひとつでも感動を与えられたなと思います」と振り返りつつ、「その中でケガもありました。それがなかったら自分でもいい1年だったと思います」と謙虚に語った。

 ケガで休んでいた期間も「気持ちが切れることはなかった」という。尊富士は「自分のために頑張ることができない。みんなが応援してくれるからできることではあります。自分の中で限界があるんですけど、みなさんの応援や期待の中で常に頑張る・努力するという気持ちが生まれた」と、ファンの思いが相撲道に邁進するモチベーションにそのまま繋がっていることを明かした。

 尊富士が所属する伊勢ヶ濱部屋には、長らく相撲界をけん引する“ひとり横綱”の照ノ富士がいる。膝に爆弾を抱えながら、昨年優勝回数が2桁に到達した偉大な横綱の姿は素晴らしい見本になっている。尊富士は「横綱・師匠に言われたことをしっかり守ればまた先が見えてくる」「この先何年も相撲を続けられるような体になりたい」と前を見据える。

 今年の目標について聞くと、「また優勝する気持ち。そして『伊勢ヶ濱部屋からの三役』。横綱から常に言われているこの言葉を叶えられるように負けないような相撲を取る。しっかり結果を残すだけ」と強い決意を口に。

 世間からも大きな期待を寄せられる尊富士。自身もそれを感じているようで「たくさんの期待に応えられるように、精一杯頑張ります」と語った。大関・大の里(二所ノ関)の活躍もあり、大相撲の世代交代は一気に進もうとしている。尊富士はファンの声援を力に変え、角界の新たな時代を担う1人になる。(ABEMA/大相撲チャンネル)