ソン・フンミン(7番)らスター選手たちへの声援に、苦言を呈したクリンスマン氏。(C)Getty Images ドイツ人指導者の証言が話題となっている。 証言者となったのは、元ドイツ代表監督のユルゲン・クリンスマン氏だ。現地時間1月10日にY…
ソン・フンミン(7番)らスター選手たちへの声援に、苦言を呈したクリンスマン氏。(C)Getty Images
ドイツ人指導者の証言が話題となっている。
証言者となったのは、元ドイツ代表監督のユルゲン・クリンスマン氏だ。現地時間1月10日にYouTubeチャンネル『Fairpoint Football』にゲスト出演し、昨年2月に解任されていた韓国代表でのエピソードを語った。
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現役時代から欧州サッカー界のトップでキャリアを重ねてきたクリンスマン氏にとって、韓国代表を取り巻く雰囲気は「異質」だった。「私が経験した最大の違いは、韓国の人々がスター選手を見る目が今まで経験したことのないものだったことだ」と強調した。
「韓国ではソン・フンミン、イ・ガンイン、キム・ミンジェのようなヨーロッパで活躍するトップ選手がポップスターのように見なされていた。関係者はともかく、ファンが選手をそういう目で見ていたんだ。それは私が今まで経験したことのない雰囲気だった」
ただ、選手たちが異様な脚光を浴びる文化には不満もあった。クリンスマン氏は、選手をアイドル化する文化に苦言も呈している。
「私は試合をしていて楽しかった面もある。選手をそういう目で見るのは、試合を楽しむために来ている若いファンだった。だが、一方で疑問も抱いた。『本当にサッカーを見に来てるのか?』とか『スターに熱狂するためにスタジアムに来るのか?』と思ったんだ。
例えば、試合中にベンチからスタンドを見たら観客の80%は10代ぐらいの女の子だった。その時、咄嗟に『あのファンは本当に試合を理解しているのか?』と思ったこともある。試合中に突然大きな歓声が聞こえたこともあったが、普通のパスだった。混乱したが、大型スクリーンでソン・フンミンのアップを見た歓声だったんだ」
欧州サッカーの酸いも甘いも知るからこそ、韓国で目の当たりにしたスターをもてはやす極端な“推し文化”に違和感を覚えずにはいられなかった。クリンスマン氏は「ファンと選手のこれほど極端な関係性は見たことがない。応援そのものには本当に感謝しているが、サッカーが優先ではないのも事実だ」と持論を続けてもいた。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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