怪我からのリハビリの最中、FAを決めたキム・ハソン。(C)Getty Images 韓国球界の名手は新天地を模索し続けている。今オフにパドレスからFAになったキム・ハソンだ。 現在29歳のキム・ハソンは、24年シーズンは右肩負傷に苦しみ、低…
怪我からのリハビリの最中、FAを決めたキム・ハソン。(C)Getty Images
韓国球界の名手は新天地を模索し続けている。今オフにパドレスからFAになったキム・ハソンだ。
現在29歳のキム・ハソンは、24年シーズンは右肩負傷に苦しみ、低調なパフォーマンスに終始。出場121試合で打率.233、11本塁打、47打点と満足のいく成績を残せなかった。それでも剛腕代理人スコット・ボラス氏の後押しを受ける本人は、4年契約終了に伴う年俸800万ドル(約12億6400万円)の延長オプションを破棄。思い切ったFAを決めた。
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しかし、交渉は停滞感が否めない。たしかにキム・ハソンは、複数ポジションを堅実にこなすユーティリティー性に加え、2022年から3年連続で2桁本塁打を放っているパンチ力が魅力の内野手だ。今オフに執行した手術からの回復に対する懸念は小さくないため、各球団の動きが鈍いと見られている。
ドジャースやヤンキースなど移籍に関する「噂」は飛び交っている。それでも春季キャンプの開始も迫る中、新天地が定まらないキム・ハソンに対しては母国メディアも不安を募らせる。
日刊紙『朝鮮日報』は「ボラスを信じすぎたのか。それとも肩のけがを甘く見ていたのか。“大当たり”と呼べる契約を夢見ていたキム・ハソンは、今オフに苦戦している」と現状をリポート。「自分で選べる立場にはない。浮上しても1年という短期契約ぐらいだ。これがキム・ハソンの直面した冷たい現実だ」とシビアに伝えている。
業界関係者の間でもFA契約に対する“楽観的な見方”はあったという。同紙は「序盤の雰囲気は悪くなかった。ジャイアンツ、タイガース、ドジャースが候補と見られていた。しかし、いずれのチームも新シーズン序盤に欠場が有力なキム・ハソンの代役を見つけた」と報道。次第に交渉先がなくなりつつある現状を伝えた。
「今、関心を示すと考えられているのは内野の強化が必要なマリナーズぐらいだ。しかし、彼らが提示できるのは1年1400万ドル(約22億1200万円)程度と見られている。流れを考えると、1億ドル、もしくは数千万ドルの長期契約の可能性はどんどんなくなってきている。どこかと1年契約を締結する選択はできるが、そうなると、パドレスとのオプションを破棄したことや、ボラス氏と契約したことに不満が残ることになる」
肩の故障に対する不安から満足のいく契約を結べずにいるキム・ハソン。完治すれば、レギュラークラスとしても計算できるタレントだが、現状は厳しい逆風が吹いていると言わざるを得ない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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