ヤクルトから楽天に移籍する小森はスイッチヒッターにも挑戦(C)産経新聞社 ヤクルトにFA移籍した茂木栄五郎の人的補償として、今季プロ4年目を迎える21歳の内野手・小森航大郎が楽天に移籍することが決まった。 宇部工高から2021年ドラフト4位…
ヤクルトから楽天に移籍する小森はスイッチヒッターにも挑戦(C)産経新聞社
ヤクルトにFA移籍した茂木栄五郎の人的補償として、今季プロ4年目を迎える21歳の内野手・小森航大郎が楽天に移籍することが決まった。
宇部工高から2021年ドラフト4位でヤクルトに入団した小森は、昨季1軍初出場を果たし、イースタン・リーグでは24盗塁をマークして盗塁王に輝いた。
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明るく人懐っこい性格で、いつも元気に取材に応じてくれた。昨年10月に宮崎県で行われたフェニックス・リーグで会った際には、「小学生のときに1打席立ったぐらい」という左打ちに挑戦していた。これまで右打ちのみだったが、スイッチヒッターを目指すことを決めた。
ファームの城石憲之コーチから、スイッチヒッターの方が「可能性が広がるんじゃないか」と提案されて挑戦に踏み切った。足の速さを生かす狙いもあったが「めちゃくちゃ迷った。(右も左も)両方とも中途半端にならないかなと。それは自分のやり方次第。やるなら全力でやって、どうせならそれで活躍したいなと思った。新しいことやってみるのも、マイナスな部分もあるかもしれないですけど、プラスな部分の方が多いと思う」と、活発な小森らしく、ポジティブな答えが返ってきたことが嬉しかった。
「松井稼頭央さんを目指して」と、スイッチヒッターで日米通算2705安打をマークした松井稼頭央氏の名を挙げて「やるからには上を目指す」ことを、力強く誓ってくれた。
ヤクルトは今オフに主砲の村上宗隆がメジャー移籍を見据えており、今後三塁のポジションが空く可能性が高かった。レギュラー獲りのチャンスをつかむため、小森も燃えていた。
「偉大な先輩たちに追いつくだけじゃダメだと思う。練習を誰よりもして追い越していけるように、(ポジションを)獲りにいくという覚悟を持って、武さん(武岡龍世)とか、秀樹さん(長岡秀樹)もそうですけど、そういう人たちと戦っていきたい」
楽天に移籍してもライバルは多い。プレミア12にも出場した村林一輝や、ドラフト1位で入団した宗山塁など内野の競争は激しいが、足だけでなく、173センチと小柄ながらパンチ力があるのが小森の魅力だ。「けっこうごつくなったんですよ」と、たくましい二の腕を披露してくれたことも忘れられない。
来年は「神宮で初ヒットを」と口にしていた小森。ヤクルトのユニフォーム姿を見られなくなるのは寂しいが、燕から犬鷲へ移籍し、無限の可能性が広がる大空に大きく羽ばたいて欲しい。
[文:別府勉]
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