ヴァンラーレ八戸は8日、MF山田尚幸(37)の現役引退を発表した。 山田は大阪府出身で、びわこ成蹊スポーツ大学からMIOびわこ草津(現:レイラック滋賀FC)に入団。2013年に当時日本フットボールリーグ(JFL)のブラウブリッツ秋田へ移り、…
ヴァンラーレ八戸は8日、MF山田尚幸(37)の現役引退を発表した。
山田は大阪府出身で、びわこ成蹊スポーツ大学からMIOびわこ草津(現:レイラック滋賀FC)に入団。2013年に当時日本フットボールリーグ(JFL)のブラウブリッツ秋田へ移り、キャプテンとして2017シーズンのJ3リーグ優勝や2020シーズンのJ2昇格に貢献した。
2022年に八戸へ完全移籍。加入から3シーズン連続でキャプテンを務めるも、2024シーズンはJ3で7試合と出番を大幅に減らし、2024年12月上旬に契約満了が発表されていた。
現役を退く決断を下した山田は、八戸と秋田を通じてそれぞれコメントしている。
◆ヴァンラーレ八戸
「ヴァンラーレ八戸に関わる皆さん。あけましておめでとうございます。2024シーズンをもって、現役生活を終えることにしました。まだサッカーを続けたい気持ちもありましたが、2026-27シーズン移行や、家族の事を考えた時に、このタイミングで次の夢へ向かうのがベストだと感じ、引退を決意しました」
「3年前、ケガでチームを退団し、引退するしかないのかと悩んでいた僕に、サッカーが出来る未来を与えてくれたのが、葛野監督率いるヴァンラーレ八戸でした。『このチームのために』と強く思い、八戸市に来た日を僕は一生忘れません」
「ヴァンラーレ八戸で、共に見たかった景色を見る事が出来ず、悔しい思いはありますが、後に続く緑の戦士達が、必ず見せてくれると思っています」
「僕の背番号を背負い共に戦ってくれた皆さん。皆さんの存在や思いが、戦う原動力でした。悔しい事も、やりきれない時も、ブレずに真っ直ぐな思いを強く持ち続け、全緑で日々の練習に立ち向かい、戦い続ける事ができたのは、皆さんのおかげです。言葉では伝えきれないほど感謝しています」
「長くなりましたが、僕はこれから新しい夢を叶える為に、全緑を尽くします。僕たちはサッカーで出会い、これからもサッカーで繋がっていると信じて、またどこかでお会いできる日を楽しみにしています。3年間応援ありがとうございました」
「最後に、一番近くで支え、共に戦い抜いてくれた家族。父親が試合に出ている出ていないに関わらず、スタジアムに足を運んで、応援し続けてくれて本当に力強かったです。特に妻は、僕が現役引退を決めた時、僕の気持ちに向き合ってくれました。妻には、幾度となく助けられ、常に前向きな選択をする事が出来ました。ここまで最高の現役生活を送る事ができた一番の要因は、妻です。本当に感謝しかありません。ありがとう」
◆ブラウブリッツ秋田
「ブラウブリッツ秋田に関わる皆さん。お久しぶりです。山田尚幸です。この度、2024シーズンをもって、現役生活を終えることにしました。ブラウブリッツ秋田には、まだチームがJFLの時に加入し、9年間在籍させていただきました。チームを離れても、気にかけてくれた皆さんに、感謝の気持ちを伝えたいと思いこの場を設けさせてもらいました」
「ブラウブリッツ秋田での9年間、僕は多くの経験をし、学び、成長する事ができました。加入当初は、サッカーと仕事をしながらの生活で、大変なことも多かったのですが、多くの方のサポートと支えがあったからこそ、サッカーが出来る事の有り難さを知る事もできました」
「今でもよく思い出します。初めて声をかけてくれたサポーター、24番のユニフォームを着て戦ってくれたサポーターを見つけた時、初めての個人チャント、シンデレラボーイの横断幕、ボトルガムのメッセージ、家族のように接してくれたサポーター、盾を贈ってくれたサポーター、紙のシャーレを掲げた事、本物のシャーレの重さ、2018年ホーム開幕戦で1万人を超える観客と青く染まったスタジアム、秋田を離れる時にスタジアム前でサポーターと撮った写真、そしてこれまでブラウブリッツ秋田で出会い、共に戦ってきたレジェンド達。ブラウブリッツ秋田は、僕にとって語り尽くせないほどの青春でした」
「そして、秋田を離れても、いつも秋田のファン・サポーターが気にかけてくれ、遠い八戸市やアウェイにも駆けつけ、ゲーフラや横断幕を掲げてくれた事は、とても心強かったです。これまでのサッカー人生、僕は本当に人に恵まれていたんだなと感じています。ブラウブリッツ秋田に加入できたからこそ、最高のサッカー人生をスタートさせ、終える事ができます。関わる全ての方に感謝しています」
「最後に、ブラウブリッツ秋田で出会い、僕のサッカーに欠かせない存在だった羅漢。その存在、リリックは、いつも僕に立ち向かう力を与えてくれました。ありがとうございました。次の夢も、羅漢のラップを胸に。皆さんと見た景色、感動は一生忘れません。応援ありがとうございました」