松山英樹が新年の幕開けで史上初の快挙を達成した。PGAツアーの大会で通算35アンダーをマークしたのである。バーディ祭りとなった「ザ・セントリー」で、キャリア11度目となるPGAツアー制覇を遂げた松山の記録的な勝ち方は圧巻だった。松山はカパ…
松山英樹が新年の幕開けで史上初の快挙を達成した。PGAツアーの大会で通算35アンダーをマークしたのである。
バーディ祭りとなった「ザ・セントリー」で、キャリア11度目となるPGAツアー制覇を遂げた松山の記録的な勝ち方は圧巻だった。松山はカパルアのプランテーションコースにて、世界ランキング4位のコリン・モリカワに3打差をつける通算35アンダーの「257」をマークし、PGAツアーにおける72ホールの最多アンダーパー記録を塗り替えた。
先週大会のスタッツでは、ストローク・ゲインドで1位、アプローチ・ザ・グリーン(グリーンを狙ったショットの貢献度)で2位、そしてパッティングで3位とグリーン周りで好成績を並べた。その中でも新しくバッグに入ったスコッティキャメロン「009M センターシャフト ツアー」プロトタイプのパターを使用していただけに、パッティングはひときわ注目された。
松山は毎週のようにツアーの現場で何種類ものプロトタイプのパターを試してみることで有名だが、大体においてはプランバーネックのホーゼルを好む傾向にあった。しかし今週、シャフトがクラブヘッドのヒール側ではなく、中央に接続されているセンターシャフトのモデルを選択し、4日間使用したのである。
一般的に、プランバーネックのホーゼルはわずかにトウ側に重心があり、通常はかすかにアークタイプ(フェースを開閉してストロークする)のプレーヤー向けと言われている。一方、センターシャフトはそのほとんどがフェースバランスであり、真っ直ぐ引いて、真っ直ぐストロークするプレーヤー向けとなっている。どちらにせよ、今回のセンターシャフトのパターは、記録破りのパフォーマンスに大きな役割を担った。
また、同社により月曜に今後の一般販売が発表されたばかりの2025年モデル「スリクソン Z-STAR XV ボール」を24年2月の「ジェネシス招待」の前に、プロトタイプのゴルフボールに乗り換えていた。
Z-STAR XV ボールには新しい極薄ウレタンカバーが採用されおり、“バイオマス”設計により耐久性が強化されている。スリクソンの研究開発副部長のジェフ・ブランスキは、「この世代のZスターシリーズに対する我々のアプローチは、パフォーマンスを犠牲にすることなくより耐久性の高いボールを作り出すというものでした。この世代特有のカバーと強固なコーティングにより、各ボールのスピン性能は向上していますが、同時に我々のチームはティからグリーンにかけてよりピュアなパフォーマンスをゴルファーにお届けするべく、飛距離とコントロールの向上も実現しました」と述べている。
これに加え、中心部の硬くなり、内から外へかけて硬度が増す新ファストレイヤーDGコア2.0設計がスピン量と飛距離の最適化を補助している。ボール変更後に3勝(24年「ジェネシス招待」、「セントジュード選手権」、25年「ザ・セントリー」)を挙げていることからも、このボールが松山にとって何かしらの武器となっているのは明らかである。
バッグの中身全体を見てみると、「スリクソン ZX5 Mk II LS ドライバー」(9.5度)、テーラーメイド「Qi10 3番ウッド」、コブラ「キング ラッドスピードツアー 5番ウッド」、「スリクソン ZフォージドII アイアン」(4~9番)、クリーブランド「RTX4 フォージド プロトタイプ ウェッジ」(48、52、56、60度)、そして新しいスコッティキャメロンのセンターシャフトパター、スリクソンZ-STAR XV ボールを使用して快挙を達成した。
(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)