◇米国男子◇ザ・セントリー 最終日(5日)◇プランテーションコースatカパルア(ハワイ州)◇7596yd(パー73)最終18番(パー5)のバーディパットは2m強だった。入れたら、PGAツアー新記録…。「でも、そういうことを考えていたら入ら…
◇米国男子◇ザ・セントリー 最終日(5日)◇プランテーションコースatカパルア(ハワイ州)◇7596yd(パー73)
最終18番(パー5)のバーディパットは2m強だった。入れたら、PGAツアー新記録…。「でも、そういうことを考えていたら入らいないだろうなと思って打ったら、入った」。松山英樹は通算35アンダーでフィニッシュし、2022年大会でキャメロン・スミス(オーストラリア)が樹立した通算34アンダーの記録を塗り替え、開幕戦優勝に華を添えた。
コリン・モリカワと1打差の単独首位で迎えた最終日は、3番のショットイン・イーグルでゲームの主導権を握った。言葉数の少ない男だが、優勝会見で記者から「3番のセカンドについて、長く話して!」という“おねだり”を受けると笑いながら、「すごくいいポジション、105ydくらいから良いショットが打てて。チャンスについたなと思ったら入ったので、歓声で分かったのでうれしかった」と振り返ってみせた。
1999年から本大会を開催し、ツアー屈指のバーディ合戦を演出するプランテーションコースatカパルアで、4日間通算2イーグル33バーディを奪い、ボギーは初日の13番、最終日の7番と2つだけ。持ち前のショット力はフェアウェイキープ率75%(45/60)でフィールド7位、パーオン率87.5%(63/72)で4位と好調をキープして駆け抜けたように思えるが、本人の中ではそうでもない。「ショットのフィーリングがあまり良くなかった。その中でフェアウェイを捉えられたり、100yd前後が良くてバーディが獲れていた」。3日目を終えてショットの修正に取り組み、この日もティショットで数回、手を離すなどやりくりしながらのプレー。それでも崩れないのが松山英樹なのだろう。
一方、パッティングは1週間を通して好調だった。スコア貢献度を示すスタッツ(ストロークゲインド・パッティング)は5.417でフィールド3位。この日も11番(パー3)で9m、12番でも6m超えを沈めるなど、今週投入したセンターシャフトのブレード型で要所で大事なパットを決め続けた。
大会8度目の出場で、初制覇。前年シーズン優勝者らに限定されるフィールドで「(マウイ島で)火事があった時(2023年8月)に、このコースでプレーできるのか分からなかったですけど、無事に去年もプレーできて、ここでいつか勝ちたいと思っていた」と言う。
昨季は2シーズンぶりの優勝を含む2勝を挙げ、今季は開幕戦でいきなり優勝。次週はオアフ島に舞台を移し、2022年に8勝目を挙げた「ソニーオープンinハワイ」に参戦する。「ハワイで2つとも勝ちたいと思っていたので、達成できてうれしい」と喜びつつ、今度はハワイ2連勝に挑む。