ヴィッセル神戸は5日、ファジアーノ岡山からDF本山遥(25)の完全移籍加入を発表した。 神戸のアカデミーから関西学院大学に進み、2022年に岡山でプロ入りの本山。最終ラインにウイングバックと複数ポジションをこなせ、ルーキーイヤーから主力に数…

ヴィッセル神戸は5日、ファジアーノ岡山からDF本山遥(25)の完全移籍加入を発表した。

神戸のアカデミーから関西学院大学に進み、2022年に岡山でプロ入りの本山。最終ラインにウイングバックと複数ポジションをこなせ、ルーキーイヤーから主力に数えられる存在となっている。

昨季は過去2シーズンと比べると、明治安田J2リーグ25試合(1ゴール)と出場数を減らしたが、J1昇格プレーオフの準決勝、決勝とそれぞれゴールを決め、クラブ初となるJ1昇格に大きく貢献した。

古巣復帰となる本山は神戸の公式サイトで喜びの思いとともに、意気込みを綴る。

「ファジアーノ岡山から移籍してきました本山遥です。7年ぶりに神戸に戻ってきました。トップに上がれず、大卒でも戻れませんでしたが、このユニフォームを着て活躍することはずっと僕の夢でした。 今から今シーズンが楽しみで仕方ありません。自分の持てる力を全てぶつけて、神戸の全てのタイトル獲得に貢献できるように頑張ります。よろしくお願いします」

一方の岡山ではこの決断に至るまでの苦悩とともに、各方面に感謝した。

ファジアーノ岡山に関わるすべての皆さま、このたび、ヴィッセル神戸に移籍することを決めました。クラブ史上初のJ1昇格を決めたこのタイミングでの移籍ということで、様々なご意見があると思います。この決断に至るまで、非常に悩みました」

「僕はこのクラブでプロになり、このクラブとともに成長してきました。この3年間、数えきれないほどの貴重な経験をしてきました。決して順風満帆ではなく、出られない時期も勝てない時期も経験しました。苦しい時の方が多かったような気もします。ですが、1年目から多くの選手たちの背中からたくさんのことを学び、徐々にファジアーノらしさというものを理解することができました」

「どんな時も本当に全力で自分とチームに向き合う。言葉にするのは簡単だけれども、実際に継続することの難しさは誰もがわかると思います。ファジアーノ岡山のサポーターも苦しい時こそ、ともに戦い、苦しい時に背中を強く押してくれる存在でした。苦しい時にどう振る舞うか、その点において、ファジアーノ岡山は日本最高だと思っています。僕はそんなクラブが、チームが、大好きでした」

「2025シーズンもこの素晴らしいクラブでともにJ1で戦うことも考えましたが、乗るべき列車は一度しか通らない、そう思い、この移籍を決めました。この決断が正解かどうかは、自分のこれから次第だと思います。必ず、正解にしてみせます」

「このタイミングでチームを去る僕のことを応援することは難しいと思いますが、僕にとってファジアーノ岡山は特別なクラブです。僕はこの先どこでプレーしようともファジアーノらしさを忘れず、子どもたちに夢を与えられる選手であり続けようと思います」

「最後に、木山監督をはじめ、クラブスタッフの方々、選手のみんな、スポンサーの皆さま、ファン・サポーターの皆さま、そして、僕をプロにしてくれた強化部(スカウト)の中島健太さん、本当に全ての方々のおかげで今の自分があります」

「今後も、少しだけでも僕のことを気にかけていただけたら嬉しいです。3年間、本当にありがとうございました」