第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会(春高)が1月5日(日)に東京体育館(東京都渋谷区)で開幕する。春高3連覇、そして全国三冠が懸かる駿台学園高(東京)の梅川大介監督のインタビューをお届け。前編では、全国屈指の攻撃陣を擁する今年度の…
第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会(春高)が1月5日(日)に東京体育館(東京都渋谷区)で開幕する。春高3連覇、そして全国三冠が懸かる駿台学園高(東京)の梅川大介監督のインタビューをお届け。前編では、全国屈指の攻撃陣を擁する今年度のチームについて語った
選手を鼓舞する梅川大介監督
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——セッターの三宅綜大選手は、今年度の攻撃力について「歴代の駿台学園で見てもトップじゃないか」と言っていました。監督として、その実感はいかがでしょうか
卒業生はみんな言うんです。「歴代、どの代がいちばん強いんだ」って(笑) やっているバレーがちょっと違うので、比べるのは難しいと思いますけどね。
ただ、僕の感覚では、例えば今年のチームで三冠を取ろうが、前に三冠を取った代(坂下純也/広島TH、村山豪/STINGS愛知らを擁した2016年度)のほうが強いです。今年のチームが遊ばれて終わる、というと変ですが、バレー脳の高さは圧倒的。あのときの選手たちはほんとうにオートで動いていたので。ただ、金田(晃太朗/明治大4年 大阪B内定)、伊藤(吏玖/東京GB)の両ミドル(ブロッカー)がいたときのミドルの破壊力もいいと思います。
——チームの武器であるバックアタックについて、三宅選手は「トスを上げているときにはもう(櫻井)信人が跳んでいる」と語っていました
みんな(助走を)サボらないです。全員が動いて、エースだけが一人でバックアタックを打つスタンスではないので。ただ、逆に言うと運動量が多いんですよ。常に後ろから動かないといけないので、そっち(体力面)の心配はあります。でも、長い試合をしないように圧倒すればいいだけなのかなと思います。
——春高で連覇した1年前、梅川監督は「夢のあるチーム」「ブロックにうるさいチームをつくりたい」と言っていました。昨年度より高さのある選手が多く、「身長190㎝カルテット」をコートに入れることもありました
ブロックは悪くないと思います。それなりにしつこいですし、なんといってもプレッシャーをかけられるので。練習ではちょっとずつ変えて、ワンステップ上の練習もしています。いろんなオプションを持ちながらやれていると思いますが、もうちょっとできるんじゃないかな、という部分もあります。
——それはどこで感じていますか?
体が大きい子たちがそろっていることを考えると、もっと個の能力を上げられると思います。ブロックをするには、技術もそうですが、体を正確にコントロールする筋力が必要です。そういった意味では、大きい子たちはフィジカルをもっと鍛えれば、より速く、より高いブロックができるのではないかと思います。
身長192㎝で将来が楽しみなアウトサイドヒッターである1年生の落合康陽(駿台学園高)
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——高さのある選手がそろう布陣はオプションの一つ。インターハイを制した3年生中心のメンバーは、ほかのチームから「バランスがいい」という声が聞こえてきます
うちは固定メンバーで戦うつもりはないですし、相手に合わせてやればいいと思っています。そういった意味では、いろいろなオプションがあって、相手からすればやりづらいのかな、と。相手がこうしたいと思っても、それをさせない。守備型にしたり、火力を重視してオフェンスで一気に潰しにいく選択もできます。これまで切磋琢磨してきたところに、夏を越えて成長した1年生が加わりそうな気もしています。
——今回の春高は1月5日(日)~7日(火)、11日(土)~12日(日)に行われ、5年ぶりにインターバルを挟む大会になります
これまで優勝した3回は全部5連戦の日程で、僕らは間が空いて勝ったことがないんですよ。ほかの都道府県では、(インターバルの間は)学校に戻らずにどこかに控えているチームもありますが、僕らは学校に行く日がくるので。コンディションの調整が逆に難しくなります。3年生は特に授業があるわけではないので、せっかくなので少し配慮してくれないかな…、と思いながら(笑) いつもと違うことをしないといけない難しさは少し出てくるのかなと思います。
取材/田中風太(編集部)
写真/山岡邦彦(NBP)
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