入団直後の不祥事でキャンプへ行かずに鎌ケ谷送還 パドレスのダルビッシュ有投手が日本ハム入団1年目の騒動を語った。かつてのチームメート、杉谷拳士氏のYouTubeに出演。「人間不信じゃないけど、大人って怖いなって」。18歳で世間から厳しい目を…

入団直後の不祥事でキャンプへ行かずに鎌ケ谷送還

 パドレスのダルビッシュ有投手が日本ハム入団1年目の騒動を語った。かつてのチームメート、杉谷拳士氏のYouTubeに出演。「人間不信じゃないけど、大人って怖いなって」。18歳で世間から厳しい目を向けられたが、支えられた存在もいた。

 ダルビッシュは東北高からドラフト1位で日本ハムに入団した。しかし、翌2005年の春季キャンプで不祥事が週刊誌で報じられた。無期限謹慎処分となり、2軍施設のある鎌ケ谷へ送還された。

 杉谷氏が当時のことを聞くと、「野球への考え方というか人間への見方が変わった」と振り返った。不祥事が報じられた直後から記者の態度が一変。「皆サッと引いて。『なんでパチンコしたんですか?』『なんであんなところでタバコ吸ったんですか?』って。いや、自分ら知ってたやんって」と振り返った。

 強い風当たりを受けたが、支えてくれたのは当時、鎌ケ谷の選手寮「勇翔寮」の寮長を務めていた故・菅野光夫氏だった。ナインはキャンプ中のため、鎌ケ谷にはダルビッシュと菅野氏の2人。「よく喧嘩していた」と振り返るが、今となっては感謝しかない。

「反省文を書けと。『2度とこんなことはしません。僕が本当に馬鹿でした』と書いたら、毎日書けって言う。『何を書くねん』って。全部完結しているのに同じこと書けと言うんかって。でもずっとキャッチボールしてくれたりとか、喧嘩しながらもご飯連れてってくれたりとか、その時膝を痛めていたから1時間半とかかけて病院送ってくれたりとか。ずっと支えてもらった」

 他にも当時の監督、トレイ・ヒルマン氏や岩本勉氏からもいい言葉をかけてもらい、メジャー移籍後は吉村浩現チーム統轄本部長が「ダルビッシュくんは世界一のピッチャーです」と言い続けてくれたと明かした。「人間不信になったけど、辛い時にも寄り添ってくれる人がいる。自分のシチュエーションには重要だった」と感謝した。(Full-Count編集部)