パリ五輪イヤーとなった2024年の卓球界は各大会で盛り上がりを見せてきた。1月の「全日本卓球選手権大会」から始まり、2月の「世界卓球 団体戦」、10月の「ITTFアジア卓球選手権」や国際大会であるWTTシリーズも各地で行われた。今回は202…

パリ五輪イヤーとなった2024年の卓球界は各大会で盛り上がりを見せてきた。1月の「全日本卓球選手権大会」から始まり、2月の「世界卓球 団体戦」、10月の「ITTFアジア卓球選手権」や国際大会であるWTTシリーズも各地で行われた。

今回は2024年を彩った選手たちにスポットを当てて今季のシーズンを振り返る。男子のエースとして2度目の五輪に出場し、国内外の大会で奮闘したのが張本智和(智和企画)である。

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■WTT福岡で中国勢2選手を撃破

1月の全日本卓球選手権では、決勝で戸上隼輔(井村屋グループ)との死闘を制して6年ぶりにシングルスのタイトルを奪取。男子メンバーでは唯一となる2大会連続出場となったパリ五輪では、大黒柱としての働きが求められた。

パリ五輪では3種目に出場すると、戸上、篠塚大登(愛工大)と臨んだ団体戦では準決勝でスウェーデンに挑んだ。張本智は第2マッチでパリ大会シングルス銀メダリストのトルルス・モーレゴードに勝利し、2-2で迎えた第5マッチもゲームカウント2-0とリードした。しかし、アントン・シェルベリの粘りに遭いまさかの逆転負け。フランスとの3位決定戦にも敗れメダルなしに終わった男子エースは責任を負った。

それでも、ロサンゼルス五輪へ向けて動き出した張本智は、10月のアジア選手権でシングルスでは50年ぶりの金メダルを獲得すると、11月には年間王者を決める「WTTファイナルズ福岡」で中国勢2人を破る快進撃で準優勝。地元大会で結果を残すと、世界ランキングを3位まで上げて今季のシーズンを終えることになった。

紆余曲折という言葉がふさわしい歓喜と絶望を1年で味わう濃いシーズンを過ごした2024年。25年には連覇がかかる全日本選手権、5月には「世界卓球 個人戦」も控えるなか、21歳を迎えた張本智がさらなる高みを見据えていく。

■張本智和の2024年主な成績

・全日本卓球選手権:男子シングルス優勝 ・アジア卓球選手権:男子シングルス金メダル ・WTTファイナルズ福岡:男子シングルス準優勝

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