レース再開と同時に、今季のチャンピオンがウェイトハンデをものともしないスタートダッシュに成功。勢いそのままに、トップ浮上のオーバーテイクに成功したシーンが話題を呼んでいる。【画像】神業ドラテク、クラッシュ、脱輪…スーパーGT 衝撃の名場面…
レース再開と同時に、今季のチャンピオンがウェイトハンデをものともしないスタートダッシュに成功。勢いそのままに、トップ浮上のオーバーテイクに成功したシーンが話題を呼んでいる。
【画像】神業ドラテク、クラッシュ、脱輪…スーパーGT 衝撃の名場面 8選
12月29日に放送された、今季スーパーGTを名シーンで振り返る『ABEMA SUPER GTダイジェスト』総集編では、第8戦「MOTEGI GT 300km RACE」でau TOM'S(#36 GR Supra)の坪井翔が魅せたロケットスタートがピックアップされた。
今大会、36号車はGT500クラスで最も重い53kgのサクセスウェイトを背負い、車載ウェイトに加えて燃料流量リストリクター径の調整が加えられた過酷な条件下で参戦。しかし、それでも予選を3位で通過し、決勝でも序盤から安定した走りを見せるなど、ハンデを感じさせない安定したパフォーマンスを披露していた。
レースが大きく動いたのは9周目、GT300クラス HOPPY Schatz(#25 GR Supra GT)が右リアホイールの脱輪による単独スピンでコースアウト。レース序盤にして、この日2度目のFCYが発令される中、FCY(フルコースイエロー)解除のタイミングに勝機を見た坪井は虎視眈々とその時を待つ。
そして迎えた10周目、FCY解除と同時に3位の36号車がフルスロットルで仕掛けた。スタートダッシュに乗り切れなかったARTA(#8 MUGEN CIVIC TYPE R-GT)を華麗にオーバーテイクすると、順位を2位に繰り上げる。さらに36号車は、前方を走る首位 Modulo(#64 CIVIC TYPE R-GT)果敢に挑む。わずか7kgのサクセスウェイトで快走する64号車に対し、坪井はGT300車両が絡む混戦状態のコーナー手前で勝負に出た。アウトに膨らむフェイントからインへと切り込むという卓越した走りを披露。見事にオーバーテイクを成功させ、首位に躍り出た。
この圧巻のオーバーテイクに、実況のサッシャ氏は「坪井が狙ってくる。インサイドに入って…何とランキングトップのauがこれでレースリーダー!」と大興奮の様子。同番組で振り返ったファンも「凄すぎる」「一番重いのになんで速いんや…」と衝撃を受けていた。
36号車は山下健太がハンドルを引き継いだ後も、盤石な走りを見せて首位独走。2位以降の車をどんどん突き放し、1位でフィニッシュを果たした。開幕戦以来となる今季2勝目を手にし、残る最終戦「SUZUKA GT 300km RACE GRAND FINAL」を前に、シーズンチャンピオンに王手をかける形となった。
(ABEMA『ABEMA SUPER GT ダイジェスト』/(C)GTアソシエイション)