12月29日、水沢競馬場パドックで、岩手競馬重賞11勝を挙げる活躍をし、岩手競馬アワードでは2年連続で最優秀牝馬を受賞したゴールデンヒーラーの引退式が行われた。第10競走以降の競走が降雪の影響で取り止めとなるあいにくの天候だったが、引退式…
12月29日、水沢競馬場パドックで、岩手競馬重賞11勝を挙げる活躍をし、岩手競馬アワードでは2年連続で最優秀牝馬を受賞したゴールデンヒーラーの引退式が行われた。第10競走以降の競走が降雪の影響で取り止めとなるあいにくの天候だったが、引退式には多くのファンが集まり、ゴールデンヒーラーの引退を惜しみながらも、引退後の門出を祝った。
佐藤祐司調教師コメント
「これだけの馬を故障させちゃいけない、無事に牧場に戻さないといけないというのが大前提で、そこに下河辺牧場さんから繁殖にしようというお話をいただいたことで道筋が決まったのがやはり大きかったです。3歳の頃から牡馬にぶつけていって、やっぱりこの馬は強いという手応えがありましたから、牝馬だけの重賞はあまり考えず、牡馬と戦う重賞を目指してきました。その辺は馬にちょっと無理をさせてしまっていたかなとは、今思えばありますね。この馬で一番の思い出はレースではなくて出会った時。最初来る予定だったのがこの馬じゃなかったんですよ。それは牡馬で。でも自分にはその牡馬にどうも食指が動かなくて、別の馬をと見せてもらって決めたのが後のゴールデンヒーラー。だからその時に変えて貰っていなければ、ゴールデンヒーラーは“見ただけ”で終わっていたかもしれなかったんです。厩舎では手がかからない子でしたが、厩舎からここまで来る時にへそを曲げて動かなくなったりとかはありました。それがだんだん成長していってくれてここまでになってくれました。下河辺牧場さんからは“第二のヒーラーを育てましょう”と言われたんですけども、もっともっと大きい舞台で走る仔になってほしいという気持ちもありますね。自分には手が届かないような、凄く評判の良い子供を送り出してくれたなら、それも良いだろうなと思っています」
【水沢・栗駒賞】断然人気ゴールデンヒーラーが快勝…山本聡「しっかり勝つのが底力」
山本「安心しました」
山本聡哉騎手コメント
「まず、怪我なく無事に現役生活を終えることができて安心しました。ゴールデンヒーラーはレースでは何の癖もないんですけども、結構気が強くて、あまり知られていないのですが頑固なところもありました。それがレースでは良い方に向いていましたし、古馬になってからはそれほどでもなくなったんですけども、若馬の頃はけっこう厩務員さんの手をわずらわせるところがあって。ちょっとしたさじ加減で走らなかった、走らない馬になっていたパターンもあったんじゃないかと思いますし、そこはやはり渡邉さんが一生懸命手をかけてくれたおかげ、渡邉厩務員あってのゴールデンヒーラーだったんじゃないかと僕は感じています。引退が決まってから過去のレースを見直してみたんですが、インパクトがあったのは2歳の知床賞やプリンセスカップ。この馬なら遠征馬相手にも、南関東のレースでも良い競馬をするんじゃないかと、良い素質を持っているなと感じさせてくれたのを思い出します。この馬の武器は切れ味、そして良い位置を無駄なくとれる出脚のスピードに加えて終いの切れもしっかりしているという総合力の高さだったと思います。そういう武器を受け継いでくれる子供が出てきてくれたら良いなと思いますね」
●ゴールデンヒーラー
馬主:平賀敏男
調教師:佐藤祐司
生年月日:2018年4月5日
血統:父 タートルボウル 母 ミリオンハッピー
成績:地方競馬通算成績 35戦16勝
地方競馬収得賞金 5869万8000円
重賞優勝記録:
2020年11月1日 第11回知床賞
2020年11月30日 第36回プリンセスカップ
2021年4月18日 第46回あやめ賞
2021年7月13日 第34回やまびこ賞
2021年8月8日 第35回ひまわり賞(オークス)
2022年9月11日 第30回青藍賞
2023年4月23日 第35回栗駒賞
2023年9月10日 第31回青藍賞
2024年3月31日 第30回白嶺賞
2024年4月28日 第36回栗駒賞
2024年7月9日 第56回岩鷲賞