早朝から夕暮れまで神経を研ぎ澄ませ、一瞬を切り取ることに全てをかけるフォトグラファーたち。2024年シーズンも、ドラマが凝縮された数々の一枚がゴルフ界を彩った。GDOとともに国内外を渡り歩いたプロフェッショナルが選んだ今年の3枚。第5回は…
早朝から夕暮れまで神経を研ぎ澄ませ、一瞬を切り取ることに全てをかけるフォトグラファーたち。2024年シーズンも、ドラマが凝縮された数々の一枚がゴルフ界を彩った。GDOとともに国内外を渡り歩いたプロフェッショナルが選んだ今年の3枚。第5回は今井暖カメラマン編。
出発 <全英オープン>
出発前から当たる確率が高そうな天気予報サイトを検索して、スコットランド・トゥルーンの週間天気を見ることがここ1カ月の日課となった。出発が近づくにつれて予報が固まってくるのが普通なのだが、毎日のように4日間の予報がコロコロ変わる。一日の中にも四季があると言われるほど、ここスコットランドの天気は変わりやすいのだろう。
望郷 <アムンディ エビアン選手権>
生まれ育った街が海のすぐそばだからだろうか。時間に余裕ができると海や湖などの水辺に向かう習性が昔からある。
好きなゴルフコースを挙げたとしても、グリーンの速さや難易度、戦略性の高さといったことよりも、真っ先に出てくるのはいつもシーサイドコース。理由は単純。気持ちがいいからだ。
記憶 <全英オープン>
歳を重ねていくとかつての記憶がおぼろげになっていく。人間の脳にとどめておける思い出の量はある程度決まっているようだ。20数年前、バックパックを担いで訪れたここヨーロッパの景色も少しずつ薄れていっている。
写真を残す事は人生の記録でありながら、時には記憶を呼び起こす手助けにもなる。みんなが写真を撮るようになった昨今、その瞬間や場面を記憶しようとする事よりもスマホで撮ることに夢中になりがちだ。