NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25ディビジョン2 第2節2024年12月29日(日)14:30 ウェーブスタジアム刈谷 (愛知県)豊田自動織機シャトルズ愛知 vs レッドハリケーンズ…
NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン2 第2節
2024年12月29日(日)14:30 ウェーブスタジアム刈谷 (愛知県)
豊田自動織機シャトルズ愛知 vs レッドハリケーンズ大阪
レッドハリケーンズ大阪(D2)
今節もゲームキャプテンとして出場する茂野洸気バイスキャプテン(写真中央)。「ここ4年ぐらいは、毎年『今季で最後』だと思って、毎日の練習に取り組んでいる」
12月29日(日)、レッドハリケーンズ大阪(以下、RH大阪)は、豊田自動織機シャトルズ愛知とのビジターゲームに臨む。
開幕戦での勝利は、プレシーズン中から積み重ねてきたものへの手ごたえを得る結果だったが、今季のチームがいかなるものかを示したことで、今後の対戦相手には対策も講じられる。開幕戦と同様に昨季一度も勝てなかった相手と対戦する今節で、真に通用するか否かが測られることになるだろう。
キャプテンの杉下暢が負傷中のため、開幕戦ではバイスキャプテンの茂野洸気がゲームキャプテンを務めた。松川功ヘッドコーチの現役時代にもともにプレーし、キャプテン経験もある35歳の大ベテランだ。開幕戦では右ウイングに入り、バック3を組んだ西川賢哉、山口泰輝とは、干支が同じ巳年だというが、年齢を感じさせない力強いランは、いまだ衰えることがない。チームの今季公式戦ファーストトライは、茂野が挙げた。
茂野が話すとき、必ず地域活動や社業などグラウンド外の話が出る。社員選手である誇りと自分が勤める会社への愛があるからだろう。その証拠に、「自分はこの会社でずっと働きたいと思っている」と話している。そのぶん、「社員選手としてラグビーに取り組む時間は多いけれど、業務に手を抜いているわけではないし、できる限りのことをやっているつもり。ただ、ほかの社員と比べたときに、仕事量が違う」ことには、少し胸を痛めている様子もあった。
社員選手を長く続けてきた理由は、もちろん「ラグビーが好きだし、チームも好きだから」。だが、ケガも多く、この7年間で受けた手術は7回。続けること自体、簡単ではなかった。特に「ここ4年ぐらいは、毎年『今季で最後』だと思って、毎日の練習に取り組んでいる」という。最後だと思うがゆえに、「ここで終えても悔いがない」ほどに日々全力を出し切り、「若手選手にも教わることがたくさんある。いつでも学ぶ姿勢を崩さずに、伝えるべきことは伝える」ことを大切にしてきた。
社員選手だからこそ、苦しい経験も多くあった茂野だからこそ、できる務めがあるだろう。そして、それはいま、強い覚悟の下で示す姿で十分に全うされているのではないか。本人が気にする社業の仕事量とは違えども、比較できるものでもない。
示し続けている「後輩たちに『こんなおっさんが頑張っているなら、自分たちも頑張らないと』と思ってもらえるよう」な姿で、茂野は今節もチームをけん引する。
(前田カオリ)