米女子ツアーメンバーの勝みなみが27日、故郷・鹿児島で「勝みなみ ジュニアイベントin鹿児島」を行った。これまでスポンサー企業主催などでジュニアレッスンを行った経験はあるが、プロ8年目の26歳とキャリアを重ねたことで「自分の思っていること…
米女子ツアーメンバーの勝みなみが27日、故郷・鹿児島で「勝みなみ ジュニアイベントin鹿児島」を行った。これまでスポンサー企業主催などでジュニアレッスンを行った経験はあるが、プロ8年目の26歳とキャリアを重ねたことで「自分の思っていることを伝えたい」と、今回は初めて自分主導の形で実施した。
「関東、関西などと比べて、プロと接する機会が少ないから」と、開催コースに選んだのは自分がジュニア時代から最も慣れ親しんだ鹿児島高牧CCで、小学生から高校生まで男女29人のジュニアを集めて交流。同郷の先輩プロ・山下久美、同学年の中西絵里奈、2学年下の男子プロ・上村竜太らも“講師”に迎え、ドライビングレンジでのデモンストレーション、ジュニア相手のアプローチ対決などで一日を過ごした。
場所をクラブハウス内に移したトークコーナーでは、子どもたちの悩みと真正面から向き合った。「ゴルフがうまくならず、楽しくない。どうしたらいいでしょうか?」という質問に「すっごく難しいね」と考え込んだ。
「私はジュニアの頃、楽しくなくてゴルフを1回辞めたことがある。でも、おじいちゃんが“孫と一緒にプレーしたい”と言ってくれて、そこからスクールに入って、友だちが増えて楽しくなって…」と自分の経験を振り返った上で「正直、ゴルフを1回辞めて、というかストップしてみてもいいと思う。それでまた“やりたい”と思ったら、やる。それでも遅くない。だって、そのままじゃ絶対に楽しいって思えないから」。そんな“究極”の回答をする場面もあった。
鹿児島高校入学直後、2014年「KKT杯バンテリンレディス」を当時の最年少記録「15歳293日」で制した勝は、ジュニア時代にプロのレッスン会に参加したことがない。
「私はゴルフを通じて、学校で学べないものを学んだりもして人として成長できた。そんなゴルフの素晴らしさを知ってほしいから、今回のイベントも実施したけど…。逆に自分で教えていて、しゃべっていて、気付かされるものも多かった。キャリアを重ねる中ですり減っていた“楽しむこと”を思い出させてもらいました」
米ツアー参戦3年目の2025年へ。念願の同ツアー初優勝に向け、格好の刺激を受けたようだった。(編集部/加藤裕一)