早朝から夕暮れまで神経を研ぎ澄ませ、一瞬を切り取ることに全てをかけるフォトグラファーたち。2024年シーズンも、ドラマが凝縮された数々の一枚がゴルフ界を彩った。GDOとともに国内外を渡り歩いたプロフェッショナルが選んだ今年の3枚。第2回は…

早朝から夕暮れまで神経を研ぎ澄ませ、一瞬を切り取ることに全てをかけるフォトグラファーたち。2024年シーズンも、ドラマが凝縮された数々の一枚がゴルフ界を彩った。GDOとともに国内外を渡り歩いたプロフェッショナルが選んだ今年の3枚。第2回は村上航カメラマン編。

<パリ五輪 最終日 山下美夢有>

8月に行われた「パリ五輪」。女子の日本代表争いは熾烈を極め、山下美夢有選手が逆転で代表の座を射止めました。オリンピック最終日は金メダルを狙える位置でスタート。後半16番(パー3)の1打目が無情にも池に…。

ホールアウト後のテレビインタビューや記者の囲み取材では気丈に振る舞っていた山下選手ですが、取材を終えて小林浩美会長に声をかけられた時にあふれる思いが…。ここまで感情を表に出した山下選手を初めて目の当たりにして、国を代表して戦う重さを痛感しました。とても記憶に残った一枚です。

<全米オープン 最終日 ブライソン・デシャンボー>

ゴルフを撮影してから26年の月日が流れた中で、とても記憶に残っている写真があります。1999年「全米オープン」のペイン・スチュワートの優勝シーンです。大ギャラリーをバックにすごいガッツポーズを決めているスチュワート。ものすごい“引き”の写真で、ギャラリーの盛り上がりも伝わる一枚でした。いつかこんな写真を撮ってみたいと思ったことを鮮明に覚えています。

今年の全米オープンは、その99年に行われたパインハースト。やっぱり最後は意識してしまいました。いつか、誰かの記憶に残る写真を撮れるといいですね。

<ソニー日本女子プロゴルフ選手権大会 3日目 原英莉花>

今年の「ソニー日本女子プロゴルフ選手権」は沖縄で開催されました。いやいや、とんでもないくらい暑かったです。一日何本ペットボトルを空けたか。特に雨が降ってから晴れた日はハンパなく、蒸し暑くて倒れそうでした。

3日目の朝は、土砂降りの雨のあと大きな虹が。虹が出れば当然、選手をはめ込む写真を撮りたくてガムシャラになります。テンパるカメラマンにポーズをとってくれた原英莉花選手。来年は米国女子下部のエプソンツアーを主戦場にする記事を読みました。大きな虹をつかめると信じています。

フォトグラファー村上航<写真集>