田中将大が巨人入団会見、あと3勝で日米通算200勝「3勝で終わるつもりはありません」 巨人・田中将大投手の強い思いがあふれ出た。25日に都内ホテルで行われた21分間の入団会見。一段と声を大きくしたのは、日米通算200勝への思いを問われた時だ…

田中将大が巨人入団会見、あと3勝で日米通算200勝「3勝で終わるつもりはありません」

 巨人・田中将大投手の強い思いがあふれ出た。25日に都内ホテルで行われた21分間の入団会見。一段と声を大きくしたのは、日米通算200勝への思いを問われた時だった。

「ここ数年、ずっと聞かれて、ずっと答えて、ずっと達成できていないので。いい加減、クリアしたいという気持ちですけど、そんな自分に対しても、すごくフラストレーションが溜まります」。思い描いた未来図と大きくかけ離れた現実。「ずっと」を3度繰り返し、積年の思いを吐き出した。

 2013年に24勝0敗の伝説を作ったが、楽天に復帰した2021年以降の4年間で計20勝。いつ達成してもおかしくなかった日米通算200勝へは足踏みが続いた。右肘のクリーニング手術明けだった今季はプロ18年目で初のシーズン未勝利。「野球で何もできなかったシーズンというのは初めてだった。やはり、めちゃめちゃ悔しかったです」。屈辱でしかなかった。

 圧倒的だった、かつての投球スタイルはない。自身も変化が必要なことは分かっている。「常により良くしていきたい、改善していきたいという思いでやっている。このオフも、さまざまなことに取り組んでいる」。節目の200勝、NPB復帰後初の2桁勝利へは、この変化が鍵を握るのは言うまでもない。「投げる試合は全て勝つつもりでやっている。10年以上前の話ですけど、全て勝ってきたこともあるので」。田中将にしか言えない言葉だ。

 先発ローテ陣は戸郷翔征、山崎伊織ら若いメンバーが占める。ヤンキース時代はポストシーズンで勝負強さを見せ、「ビッグゲームピッチャー」と呼ばれてきた右腕は何より生きた教材だ。チーム最年長投手となる36歳へ、阿部慎之助監督は「3勝で200勝が注目されてますけど、2桁勝つつもりで」「2桁勝って、一緒に日本一」「2桁勝利と言いますけど、10勝10敗ではどうしようもない。貯金できる投手だと知っている」と、次々と期待の大きさを示した。

 11月24日に自身のYouTubeチャンネルで楽天からの退団を発表。1か月が経った。「やりがいを感じたいというところで自由契約になった。(巨人から)一番熱くお声がけしていただいた」と意気に感じたという。「残り3勝だということをフォーカスされますけど、自分としては3勝で終わるつもりはありませんし、1つでも多くチームのために勝利に貢献していきたいと思っている。そして、これまでの経験を若い選手に伝えていきたい」。平成の大エースと言われた斎藤雅樹氏の11番を背負い、新たなステージへ挑んでいく。(小谷真弥 / Masaya Kotani)