28日、第41回ホープフルステークス(GI、芝2000m)が中山競馬場で行われる。今年は、東スポ杯2歳を制したクロワデュノール、札幌2歳S覇者マジックサンズ、アイビーS勝ち馬のマスカレードボールら2戦2勝馬が3頭、京都2歳S2着のジョバンニ…
28日、第41回ホープフルステークス(GI、芝2000m)が中山競馬場で行われる。
今年は、東スポ杯2歳を制したクロワデュノール、札幌2歳S覇者マジックサンズ、アイビーS勝ち馬のマスカレードボールら2戦2勝馬が3頭、京都2歳S2着のジョバンニや3着のクラウディアイなど、好メンバーが集結。
ここでは過去10年のデータから「配当傾向」を分析して、レース傾向および“儲かる買い方”をジャッジする。
◆【ホープフルステークス2024予想/穴馬アナライズ】マジックサンズより高評価だった馬が人気落ち 単回収値「487」が物語る想定“8人気”前後の巻き返し
■2人気以内が7勝中6勝
GI昇格後の過去7年、1番人気が【5.0.0.2】、2番人気が【1.2.1.3】と、上位人気が6勝を挙げている。3番人気と4番人気がともに2着2回、3着1回で、大荒れだった2年前の印象が強く残る競馬ファンも少なくないだろうが、比較的順当に決まっている。
連対が上位人気に集中しているように、1+2人気のワンツー決着は2回、1+3人気が2回、2+3人気は0回、1~2+4人気が2回。2022年を除くと、4番人気以内同士の連対ばかり。ちなみに、14→7→6人気の決着だった2022年は単勝9060円、馬連6万4580円、馬単17万5230円、3連複23万2970円、3連単246万6010円の特大ホームランだった。
よって、馬連の平均配当は9993円、2022年を除くと895円。3桁配当が4回、10倍台が2回。馬単は2万6346円で、2022年を除くと1532円。3連複の平均配当は39,140円、2022年を除くと6835円。3連単は37万3459円で、2022年を除くと2万4700円となる。
堅めの決着になりやすいものの、昨年は13番人気サンライズジパングが3着に入り、3連単は5万6240円の好配当。2017年、21年も3着に8番人気が食い込み、3連単2万7610円と5万2380円。4番人気以内で決着した年が3回あるが、残る4回は人気薄が飛び込んでいる。人気サイドから軸を決められる点を考慮すると、「馬単」や「3連系」の馬券が高回収を望める。GI昇格から7年が経過するが、まだローテーションが確立していない面があることに加え、2歳戦だけあって人気サイドだけで決め打ちする必要はないか。
■人気不問で関西馬の好走目立つ
勝ち馬に共通するのは、前走OPクラスで初角5番手以内を取れていた馬。その成績は【7.2.1.21】勝率22.6%、単勝回収値344。そこで、勝ちまたは0秒2差以内の負けに留めていた関西馬なら【6.2.0.6】勝率42.9%、複勝率57.1%、回収値も単勝741、複勝172と優秀。2歳牡馬における関西馬のレベルが高い点はいまだ払拭されていないようだ。また、内回りの中山2000mが舞台となると、ある程度の位置を取って立ち回れる操縦性と器用さが必要。OPクラスの流れやメンバーの中で、好位に収まり勝ち負けに加わることができた馬は、ここも好勝負。
東スポ杯2歳Sで押し切り勝利したクロワデュノールは人気に推されるだけの実績とレースぶりで、2番人気以内が6勝の背景を鑑みても、逆らうのは得策ではない。中山巧者の横山武へと鞍上が替わるアスクシュタインや、芙蓉Sで賞金加算に成功した関西馬ジェットマグナムは穴に一考できそう。
3番人気以下【1.5.6.81】のうち、前走1勝クラス組が【0.1.2.23】。ここで、キャリア4戦以内のノーザンファーム生産馬は【0.1.2.5】と堅実だが、今年は不在。前走同クラス組【1.4.3.28】においては、前走の着順や人気などに傾向がみられないものの、デビュー戦が東京、阪神、小倉組に限ると【1.2.1.3】複勝率57.1%、複勝回収値447をマーク。春の東京、阪神といった中央場所、夏の小倉はメンバーレベルが高くなりやすい影響か、ポテンシャルの違いや成長力の差が背景にありそう。今年は小倉デビューで京都2歳S2着のジョバンニと、東京デビューで芙蓉Sを2着した牝馬のレーヴドロペラは押さえ必須。
また本レースは関東馬【1.1.4.36】に対して関西馬が【6.6.3.50】と圧倒。関東馬は好走した6頭中4頭が3番人気以内だが、関西馬は4番人気以下でも7頭が好走している。人気薄の関西馬をピックアップすることで高配当に期待できるかもしれない。
◆【ホープフルステークス2024予想/危険な人気馬】2戦2勝の無敗馬ながら“消し”の根拠 「初の中山、前走人気など、不安要素多し」
◆【ホープフルステークス2024予想/血統展望】皐月賞馬輩出の牝系に該当 “一世一代の大駆け”狙うべきタイミングは今回か
◆【ホープフルステークス2024予想/前走ローテ】近2年で変化の“兆し”が見える傾向 クロワデュノールに「2.0.0.0」の鉄板級データ
◆著者プロフィール
シャト美(しゃとみ) 馬とお酒をこよなく愛する競馬女子。シャト美の由来は、強さと美しさを兼ね備えた名馬タイキシャトルより。馬券は無駄な買い目を削ぎ落とし、少点数の馬連、馬単、ワイドがメイン。現在はUMAJIN内『競馬サロン』にて予想コラム、『SPREAD』では、シビアに馬券と向き合う「高配当メソッド」を執筆中。