久保コーチはこれまで様々な投手の活躍を後押ししてきた(C)産経新聞社 楽天を自由契約となり去就が注目されていた田中将大の巨人入団が24日、球団から発表された。 日米通算197勝のレジェンド右腕。メジャー、ヤンキースでもエースを務め、日米球界…

 

久保コーチはこれまで様々な投手の活躍を後押ししてきた(C)産経新聞社

 

 楽天を自由契約となり去就が注目されていた田中将大の巨人入団が24日、球団から発表された。

 日米通算197勝のレジェンド右腕。メジャー、ヤンキースでもエースを務め、日米球界で様々なキャリアを積んできた右腕の加入は若手投手陣が多いチームにとっても様々な上積みをもたらしそうだ。

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 一方で田中自身にフォーカスすれば、昨オフに右ひじ手術を行った影響で今季は1試合のみの登板、白星なしに終わった。楽天球団が日本一に輝いた2013年には24勝無敗の金字塔を打ち立てた右腕も日本球界復帰後は、思うようにパフォーマンスを残せず。いかに、新天地で復活を果たすのかも注目を集めている。

 鍵を握る存在となりそうなのは巨人で巡回投手コーチを務める久保康生氏の存在もある。

 久保コーチといえば、阪神時代には能見篤史氏の飛躍のきっかけを作り、様々な投手をアシストするなど名伯楽で知られる。23年から原辰徳前監督の要望を受けて巨人に入閣。特に注目を集めたのは今季の菅野智之の復活劇だった。

 近年はコンディション不良などにも苦しむことが続いていたエースに寄り添い、二人三脚でフォーム改造に取り組んだ。

 体の軸が横回転になっていたところを縦軸で投げるフォームに修正したことでストレートのキレを取り戻し、また元々の持ち味である制球力も生き、今季は15勝をマーク。自身4度目のリーグ最多勝に輝き、35歳シーズンでの完全復活を強く印象づけた。菅野も同コーチの尽力に深く感謝の気持ちを示している。

 若手、ベテラン問わず、指導に関して様々な引き出しがある同コーチの下で力を得た投手は多いとあって、再びの「魔改造」にも注目が高まる。

 2009年のWBCでともに戦い、13年の日本シリーズでは第2戦に先発した田中は巨人打線相手に一人で9回を投げ抜き、3安打1失点の力投で日本一への足がかりを作った。名勝負をくり広げた阿部慎之助監督は田中加入を熱望したとされる。

 キャリアある右腕が野球に真摯に取り組み、復活の道を歩めば、それもまたチームとしての財産となる。

 節目の日米通算200勝まで残り3。巨人でどんな勇姿を見せるのか、東京ドームで腕を振る田中のピッチングに来季は多くの声援が向けられそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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