「ジャパネット杯 春の高校バレー」第77回 全日本バレーボール高等学校選手権大会(来年1月5日開幕、東京体育館、サンケイスポーツなど主催)の注目選手を紹介する連載の第2回は、女子の神奈川・横浜隼人のエース、マクアリスターアイリーン心寧(2年…
「ジャパネット杯 春の高校バレー」第77回 全日本バレーボール高等学校選手権大会(来年1月5日開幕、東京体育館、サンケイスポーツなど主催)の注目選手を紹介する連載の第2回は、女子の神奈川・横浜隼人のエース、マクアリスターアイリーン心寧(2年)。年代別日本代表を経験して大きく成長。実質的な春高デビューで上位進出を目指す。
自分以外の先発5人が全員1年生だった神奈川県大会で、経験の少ない後輩を引っ張った。マクアリスターは次々に強打を決めて準決勝、決勝と勝利。高校総体出場を逃した悔しさを晴らした。
「2段トスをしっかり決め切る練習を意識してきた成果」と胸を張った一方で、自身のエンジンのかかりの遅さを反省。「毎セット出だしから決め切る力をつけていけたら」と本大会へ向けた課題を挙げる。
1年時から年代別日本代表に選ばれ、昨年はU16アジア選手権で優勝。今年8月にはU17世界選手権で銀メダルを獲得した。「日本では経験できない、高いブロックを相手にいかに戦うか。相手のブロックを利用することを学びました」。スキルだけではなく「1カ月という短い時間で、仲間といかにコミュニケーションを取るかも学べました」という。県大会で監督を務めた谷口未来コーチは「(U17から戻って)プレーは格段に変わっていた。以前ならスカしていたトスを決定打にできるようになった」と成長を認める。
父は米国人、母は日本人。179センチの高さで将来は日本代表でも攻撃の主軸を期待されるが、あこがれの選手に挙げるのは林琴奈(大阪M)だ。「器用でレシーブがうまい。淡々としたプレーが丁寧で、チームに欠かせない存在。自分もレシーブ力を身につけたい」。
1年時は両膝の負傷のため、県大会ではベンチから外れ、本大会はベンチ入りしたが出番なし。実質デビューとなる春高で「目標は前回の8強以上。流れが悪くなったときに1本で決め切る力をつけたい」。攻守両面での成長を目指している。(只木信昭)
■マクアリスター アイリーン心寧(まくありすたー・あいりーんことね) 2008(平成20)年2月1日生まれ、16歳。アウトサイドヒッター。神奈川・横須賀市出身。父は米国人、母は日本人。小2で競技を始め、横須賀市立田浦中3年でJOC杯出場。世代別日本代表で、横浜隼人高1年時のU16アジア選手権優勝、2年時のU17世界選手権準優勝。家族は両親と兄、姉。179センチ、65キロ。最高到達点282センチ。