バックブロー被弾で大の字KOの危機から生還し、相手の顔面が仰け反る強烈な飛びヒザで奇跡の大逆転。手に汗握る打撃戦の最中、追撃の左がレフェリーの顔面を直撃するアクシデントが発生。「レフェリー殴られた」「レフェリー大丈夫か?」「命がけ」などフ…

 バックブロー被弾で大の字KOの危機から生還し、相手の顔面が仰け反る強烈な飛びヒザで奇跡の大逆転。手に汗握る打撃戦の最中、追撃の左がレフェリーの顔面を直撃するアクシデントが発生。「レフェリー殴られた」「レフェリー大丈夫か?」「命がけ」などファンがざわつく一幕があった。

【映像】レフェリーを襲ったまさかのアクシデント

 12月21日、千葉・幕張メッセイベントホールで開催された「RISE WORLD SERIES 2024 FINAL~GLORY RISE FEATHER WEIGHT GRAND PRIX~」。麻火佑太郎(PHOENIX)とヤン・カッファ(オランダ)の対戦はダウン合戦となった。試合は2ラウンド、ヤンの強烈なバックブローに一度は大の字ダウンを喫した麻火が、起死回生のヒザで逆転勝利を収めた。

 K−1甲子園出身、KNOCK OUT、REBELSと渡り歩きRISE、ONE Championshipと様々な団体で戦ってきた麻火。フェザー級トーナメントへのエントリーはならなかったが、RISEへの参戦歴もあり現在はGLORYを主戦場にするヤンとのリザーブマッチに臨んだ。

  1ラウンドから終始、麻火が押し気味の展開。やや楽観的なムードだが、この日のABEMAのゲスト解説・志朗が「麻火にとってやりやすい相手だが(ヤンには)一発がある」と警戒したその矢先に衝撃のダウンシーンが訪れる。

 前に出て右ミドルを放ったヤンは、蹴り際のモーションのまま勢いよくバックブローを炸裂させる。「バコッ」と鈍い音とともに顔面を捉え麻火は大の字に。ファンも「変則(攻撃)にやられた…」「カウンターが強烈」と驚きを隠せない。

 かなりクリティカルな一撃にもかかわらず、麻火はすぐに立ち上がり試合を再開。残り2分半、ヤンの猛攻を耐え抜くと、左ミドルを顔面に叩き込んで反撃。2度目のバックブローを回避すると、強烈な左のジャブを連打。ラウンド終了間際には飛びヒザも披露した。 

 3ラウンド、さらにギアを上げた麻火が前蹴り、パンチのコンビネーション、左ミドルと猛攻。スーパーマン・パンチから回し蹴りと攻撃のバリエーションも多彩だ。ラウンド中盤には左ストレートがアゴを捉えヤンがグラつくと、麻火は連打から顔面へヒザ蹴り。これが完璧に顔面を捉え、ヤンの顔が跳ね上がる強烈なダウンとなった。

 2ラウンドのダウンからの驚異的な逆転劇にファンも「意識飛んだぞ」「激アツの展開」と大興奮だが、ヤンもタフさを見せすぐに試合再開。不屈の精神を見せる両者に「これ立つの凄いな」「いい試合すぎる」とファンも大興奮だ。

 復活したヤンは再びアグレッシブに反撃。得意のバックブローで再逆転を狙うが、起死回生の一撃には至らず。さらに左を振って追撃すると、これがレフェリーを直撃するアクシデントが発生。最後は麻火が2度目の飛びヒザ蹴り。麻火がヤンに覆いかぶさるように崩れ落ちる状況だったこともあり、ヤンはダウンではなく試合続行をアピールするも、トーナメント・ルールの2ダウン目と判断され、ここで麻火の勝利が認められた。

 試合終了直後はレフェリー“被弾”の災難に「やばっ」「レフェリー殴られた」「レフェリー大丈夫か?」「命がけ」とざわめくも、当の本人は全く意に介さず。両選手ともにKO勝利レベルの強烈なダメージを負いつつも最後までバチバチに殴り合うスリリングな勝負だった。