12月22日、「SoftBank ウインターカップ2024 令和6年度 第77回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の開…

 12月22日、「SoftBank ウインターカップ2024 令和6年度 第77回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の開会式が東京体育館のメインコートにて行われた。

 出場全チームのコーチとキャプテンが参加した開会式は、都道府県ごとに出場チームが紹介され、紹介されたコーチとスタッフが壇上へ上がり記念撮影。北海道から沖縄まで紹介されると、最後は前回大会の優勝チームである女子は京都精華学園高校(京都府)、男子は福岡第一高校(福岡県)が紹介された。この2チームはコーチに加えてそれぞれ5名の選手が参加。その後、優勝カップ返還などを行った。

 また、選手宣誓は福岡第一の八田滉仁(3年)、京都精華学園の林咲良(3年)が力強く宣誓。式の途中には今大会の公式応援団長に就任した河村勇輝(NBAメンフィス・グリズリーズ)のビデオメッセージが流れ、式の後には、大会公式応援団の一人であるハライチの澤部佑が登場し、「楽しみましょう」と、出場選手たちにエールを送った。

 なお、この開会式にはチームや大会関係者のみならず、事前にWEBを通して申し込んだ一般客も無料で観覧した。

 前回覇者で夏のインターハイも制した京都精華学園の山本綱義コーチは、開会式について「ものすごく新鮮味がありますね。ただ、気持ちがふわっとならないように、ここから練習などで引き締めて試合に臨みたいと思います」と、語る。また、現在のチームの状況については、「だいぶ上向きになりつつあると言いたいのですが、日によって選手の気持ちが揺れ動くこともありますので、厳しく引き締めていかないと、浮ついた気持ちで大会に臨んだらえらい目に遭うと思っています」と、力を込めた。さらに、3連覇が懸かることについても「何度も何度も選手たちに言っているのは平常心でいこうということ。勝ち続けるチームはどこにもない。いつ負けるか、いつまで勝ち続けられるか、これは自分たちの挑戦だから思い切ってやっていこうと言っています」と、語った。

「まずは初戦。(シードのため初戦となる)2回戦でどのような入り方をするかが先につながっていくと思います。林キャプテンもいろいろなインタビューで『一戦一戦』と答えていますが、私も同じ気持ちですし、ほかの選手たちも同じだと思います」と、京都精華学園は先を見過ぎず、大会では一つ一つ着実に勝ち上がっていく構えだ。

 一方、男子でインターハイを制した東山高校(京都府)は、U18日清食品トップリーグを終えてからの1カ月をケガなどもなく練習に取り組めたようで、「すごく重要な1カ月でした」と、大澤徹也コーチは振り返る。オフィスもディフェンスも含めた上で、「チームの到達度、これぐらいまでは来てほしいなというところはしっかりできたと思います」と、手応えも感じている。

「先を見据えることは一切ないというのは選手も私も同じです。一試合一試合を勝っていくためにどうしていくかを考えなくてはいけないし、相手がどうこうではなく、うちのチームのやりたいバスケットをウインターカップでは出す。インターハイのときはオフェンスが悪いながらもディフェンスを頑張ってやっていましたが、オフェンスでもディフェンスでも東山らしさが出せるようにしたいです」と、京都精華学園同様に、大澤コーチは最終決戦に向けて兜の緒を締め直した。

 圧倒的な攻撃力を誇る東山。「インターハイでは勝ち切ることができましたが、東山らしいバスケットはまだまだだったかなと感じるので。ここで出し切ることを目標に。選手たちもそれを意識してやってくれると思うので、攻撃的なバスケットが見られるのではないかと私自身も期待しています」と、指揮官は来る決戦を楽しみにしていた。

 ウインターカップは23日に開幕。初日は男女1回戦が東京体育館と武蔵野の森総合スポーツプラザにて行われる。

取材・文=田島早苗