早川隆久&藤井聖が球団左腕初の2桁勝利、則本昂大はタイトル獲得 楽天は球団創設20周年の今季、67勝72敗で勝率.482。パーソル パ・リーグ4位で終えた。5月に借金が最大「9」まで膨らんだが、「日本生命セ・パ交流戦」を13勝5敗、勝率.7…

早川隆久&藤井聖が球団左腕初の2桁勝利、則本昂大はタイトル獲得

 楽天は球団創設20周年の今季、67勝72敗で勝率.482。パーソル パ・リーグ4位で終えた。5月に借金が最大「9」まで膨らんだが、「日本生命セ・パ交流戦」を13勝5敗、勝率.722で初優勝。以降は終盤までパーソル CS パ進出をかけて3位争いを演じたが、10月1日にロッテとの直接対決に敗れ、3年連続4位が確定した。

 チーム防御率3.73は3年連続リーグワースト。失点、自責点もリーグ最多だったが、早川隆久投手、藤井聖投手が球団左腕初の2桁勝利を達成し、今季からクローザーに転向した則本昂大投手は最多セーブのタイトルを手にした。藤平尚真投手、鈴木翔天投手も中継ぎで飛躍した。

 開幕戦(3月29日、対西武)には4年目の早川が先発。敗戦投手となったものの、7回2/3を1失点と好投した。以降は着実に白星を重ね、9月6日のロッテ戦で球団左腕初の2桁勝利。初の規定投球回に到達し、11勝6敗、防御率2.54とキャリアハイの数字を残した。

 先発に専念した藤井は「日本生命セ・パ交流戦」でトップタイの3勝。9月18日のロッテ戦で、早川に続く球団左腕2人目の10勝に到達した。松井裕樹投手のMLB移籍に伴い抑えに回った則本は、4月2日の日本ハム戦でプロ初セーブ。計54登板で防御率3.46、32セーブでタイトルを手にした。

鈴木翔天、藤平尚真が侍Jに抜擢、岸は3年ぶり規定投球回到達

 昨季リーグトップの61試合に登板した鈴木翔は、今季も中継ぎとして躍動。49登板で防御率1.66を記録した。8月10日のソフトバンク戦で、連続無失点の球団記録を28試合に伸ばした。今季からリリーフに転向した藤平は47登板で防御率1.75、20ホールドをマーク。5月に左内腹斜筋を損傷し離脱したものの、6月25日に1軍復帰。10月8日の日本ハム戦ではプロ初セーブを記録した。2人は野球日本代表「侍ジャパン」の一員として「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」に出場した(鈴木翔は途中離脱)。

 桐蔭横浜大からドラフト1位で入団した古謝樹投手は、5月25日の日本ハム戦でプロ初登板。黒星を喫したものの、6回2失点だった。6月8日の中日戦では6回2失点で初勝利をマーク。5勝8敗、防御率4.32でルーキーイヤーを終えた。

 今月40歳になったチーム最年長の岸孝之投手は、3年ぶりに規定投球回に到達した。6勝11敗と黒星先行も、防御率2.83は早川に次いでチーム2位。7月13日の西武戦では史上48人目の通算2500投球回を達成し、自身20度目の完封勝利を飾った。9月23日のロッテ戦では球団最年長完封記録を更新し、10月1日の同カードでは今季最多121球の力投を見せた。

 先発に転向した内星龍投手は6勝8敗、防御率3.58と奮闘。49登板で26ホールドを記録した酒居知史投手は国内FA権を行使せずに残留した。パームボールを武器とする2年目・渡辺翔太投手は2年間で100試合に登板。今季は7登板で1勝4敗、防御率6.98に終わり、9月に右肘関節クリーニング術を受けた荘司康誠投手の復活も待たれる。(「パ・リーグ インサイト」後藤万結子)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)