今年の競馬も残り少し…。今週は「中山・京都」の2場開催となる。 重賞は、土曜日に中山大障害(J・GI・中山・障4100m)、阪神C(GII・京都・芝1400m)。そして日曜日に今年の総決算といえるグランプリレース・有馬記念(GI・中山・…
今年の競馬も残り少し…。今週は「中山・京都」の2場開催となる。
重賞は、土曜日に中山大障害(J・GI・中山・障4100m)、阪神C(GII・京都・芝1400m)。そして日曜日に今年の総決算といえるグランプリレース・有馬記念(GI・中山・芝2500m)が行われる。
過去10年のデータを使ってヒントを見つけるこのコーナー。今週は当然ながら注目の有馬記念である。断然の1番人気が想定されていたドウデュース回避の報で混沌としているが、気持ちを立て直して馬券の狙いどころを探していこう。
1.2ケタ人気馬は過去10年で1頭だけ?
いつものように上位人気馬のチェックから。
有馬記念での1番人気馬は過去10年で5勝。成績は[5-1-1-3]。馬券圏内70パーセントという数字となっている。
2番人気馬は2勝で成績は[2-1-2-5]。3番人気馬は1勝で成績は[1-1-3-5]。どちらも馬券圏内50パーセントである。これ以外では、4番人気と8番人気馬の勝利が1回ずつある。
昨年は1番人気が4着に敗れ、2・7・6番人気での決着。やや荒れた感もあるが、2番人気馬勝利で、3連単も4万円台で大荒れというほどではなかった。
上位3番人気までの馬がすべて馬券圏内を外すという事象は過去10年で1度(16年)しか起きていない。しかも2ケタ人気馬で馬券になっているのも1頭だけ(20年2着11番人気サラキア)だ。全体的に見れば、有馬記念は「上位勢+中位人気勢の組み合わせ」という構成が多い。
2.人気薄狙うならゾーンは8〜11番人気馬?
おおまかにいえば、上位人気優勢の傾向。では、2ケタ人気にならないまでとしても、いわゆる人気薄馬はどれくらい絡んでいるのだろうか。過去10年、8番人気以降で馬券圏内になっているのは全部で5頭。
〇20年 2着サラキア 11番人気
〇18年 3着シュヴァルグラン 9 番人気
〇17年 2着クイーンズリング 8番人気
〇15年 1着ゴールドアクター 8番人気
〇14年 2着トゥザワールド 9番人気
絡んでいるのは「8番・9番・11番人気」。なぜか7番人気馬・10番人気馬は一度も馬券圏内になっていないし、12番人気以降の馬も出番もない。あまりに人気薄狙いというのも成功しづらいようだが、今年は果たしてどうなるのか…。
3.前走ローテはどこからが狙い?
それでは、1着馬は前走どこからのローテーションが良いのか。
近年20〜22年は「前走・天皇賞(秋)」からが3連勝していたが、昨年は一転。「前走ジャパンC」の3〜5着馬でのワンツースリー決着となった。「ジャパンC」での1・2着だったイクイノックスとリバティアイランドが有馬記念に出走しなかったので、実質「ジャパンC」の残り上位勢がそのまま上位となったことになる。
馬券圏内30頭データとしても、前走ジャパンC組が10頭で一番多く、次いで天皇賞(秋)・菊花賞の6頭、海外G1が4頭と続く。
4.内枠有利といっても…?
有馬記念では毎年恒例の枠順公開抽選会がある。毎年、各陣営の悲喜こもごもという姿があるが、やはり内枠・偶数番は毎年好まれているようだ。
確かに勝利を目指すならば、過去10年でも勝馬の出ていない7枠8枠は避けたい。しかし馬券を買う側から見れば、単勝勝負以外はさほど内枠にこだわらなくても良さそうだ。
勝ち馬は、7・8枠以外、各枠1回ずつ以上出ている。一番多いのは5枠3頭だが、これはいずれも前走天皇賞(秋)3着以内の馬だった。次に多いのが3枠と4枠で2頭ずつ。しかし1枠からは1頭しか勝馬が出ていない。しかもその勝利は17年1番人気だったキタサンブラックである。
馬券圏内30頭を枠順のデータにしてみると、真ん中枠がやや良いという程度。全体的に見ると「5枠より内に入った3番人気までの馬」が好走しやすい傾向という感じだ。
5.3歳もしくは牝馬が好走する?
最後は馬齢と牡牝について。
昨年は4歳牡馬のドウデュースが勝利したが、2着には4歳牝馬のスターズオンアースが入った。それ以前の5年間も、勝っていたのは「3歳」か「牝馬」。やはり牝馬と3歳は有馬記念ではかなり好走傾向にあるようだ。
ちなみに過去10年、4歳以上の牡馬で勝っているのは3頭だけ。今年も「3歳」「牝馬」の馬たちには注意しておきたい。
6 やっぱりルメール騎手?
最後は騎手。しかもルメール騎手について。
同騎手は過去10年の有馬記念で9回騎乗。そして2回勝利している。その成績は[2-3-2-2]で馬券圏内キープ率77.8パーセントである。19年にはダントツの1番人気だったアーモンドアイが9着になっていることもあるが、17年には8番人気だったクイーンズリングで2着、昨年も7番人気だったスターズオンアースを2着に持ってくるなど、明らかプラス要素。やはり馬券には抜けない存在といえるのかも…。