春に行われる中山グランドジャンプよりも150mほど短い距離だが、高さ1.6mの大竹柵障害と大いけ垣障害といった難易度の高い障害含む11の障害と、高低差の異なる3種類のバンケットを6回越えなければならない難コース。障害のセンスはもちろんだ…

 春に行われる中山グランドジャンプよりも150mほど短い距離だが、高さ1.6mの大竹柵障害と大いけ垣障害といった難易度の高い障害含む11の障害と、高低差の異なる3種類のバンケットを6回越えなければならない難コース。障害のセンスはもちろんだが、長い距離を走りぬくスタミナ、ジョッキーの腕も試されるレースだ。

 ◎マイネルグロンは昨年の優勝馬。逃げるニシノデイジーを早めに交わすと、最後は10馬身差で4連勝。今春の阪神スプリングジャンプも62kgを背負って7馬身差で圧勝したが、1.1倍の支持を得て出走した今春の中山グランドジャンプではレース途中に脚を痛めて無念の大敗。復帰戦となった芝の平地長距離は、まったく良いところなく敗れたが、その後は順調に調整されている。使って来る以上、実績を信頼したい。

 〇ジューンベロシティは今春の中山グランドジャンプ2着馬。今回は勝ったイロゴトシがいないメンバー構成で、当時の3着、4着が昨年の当レース2着、3着馬なのだから価値が高い。その後は東京ジャンプS、東京ハイジャンプと2連勝中。障害馬として充実期に入ってきた印象だ。昨年は大障害コースでミスがあったようだが、春は安定していた。勝てば、長期政権も見えてくる。

 ▲エコロデュエルは中山競馬場の大障害コース初挑戦となった昨年の中山大障害3着で、今春の中山グランドジャンプ4着。やや気難しいところがあるようだが、障害で初勝利を記録したあと、大きく崩れたのは阪神ジャンプSのみ。前走の東京ハイジャンプは14kg増の馬体重で、いつになく積極的な競馬。結果的には東京障害コースを得意とするジューンベロシティの逃げ切りを許したが、成長を感じられる内容だった。

 △ニシノデイジーは一昨年の優勝馬で、昨年の2着馬。昨年春の中山グランドジャンプは不可解な敗戦を喫したが、今春の同レースでは3着とむしろこのコースを得意としている。年が明ければ9歳となるが、2歳時には札幌2歳S、東京スポーツ杯2歳Sを連勝してクラシック候補と言われた逸材だ。2度目の制覇を狙っている。上位4頭は強力だが△ネビーイームも長い目で見たい1頭だ。