第69回有馬記念(22日/GI、中山芝2500m)には、菊花賞馬のアーバンシック、ダービー馬のダノンデサイル、唯一の4歳世代ベラジオオペラなどが出走予定。なお、秋古馬三冠制覇に王手をかけラストランを予定していたドウデュースは出走取消となり、大本命不在のグランプリを迎えることとなる。
本記事では、出走各馬の追い切りを診断し「S」「A」「B」の3段階で評価した有力馬や穴馬をピックアップ。ここでは「シャフリヤール」を取り上げる。
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■シャフリヤール
【中間調整】2021年の日本ダービー馬。以降国内外のビッグレースで走り続け、2022年にはドバイシーマクラシックでGIタイトル上積み。今年もシーマクラシックで2着、米デルマー競馬場でのBCターフで3着と世界最強との呼び声高いレベルスロマンスと差のない競馬を続けてきた。昨年はBCターフ(3着)から香港ヴァーズで走る予定が「心電図の異常」で主催者側から出走を認められず、急遽有馬記念に矛先を替えた経緯がある。不本意な調整ながら5着に入れたあたりは、ダービー馬の底力か。
今年はもとからBCターフ後は有馬記念の予定。帰国検疫を経て12月頭に栗東へ戻り、5日に坂路13-13の初時計を出している。1週前追いはCWで併せ馬。コスモス賞を圧勝した2歳の俊英アスクシュタイン(ホープフルSを予定)が相手だったとはいえ、手応えで大きく見劣ってなんとか先着。仕掛けられるまでトボけたような雰囲気もあり、やや懸念を感じる動きだった。
【最終追い切り】レース当週は西塚騎手が騎乗し(本番はC.デムーロ騎手)、芝コース単走。やはりというか道中はフワフワし、気迫に物足りなさを感じさせる。直線でも鞍上がおっつけるような場面があり、走りのバランスや脚捌きの鋭さなどはさすがのものがあったが、気持ちの面でどうかという内容だった。
【見解】中山競馬場で1本だけという調整を余儀なくされた昨年と比べると、まさに雲泥の差の調整過程だろう。しかし、体調面こそほぼ万全に見えるものの、気持ちがどこか乗り切っていなのはどうしても気になる。普段はやらないか、やったとしてもサラッと済ませる日曜追いで今回は「一杯」まで負荷を掛けたというのも帰厩後の気持ちの上がらなさを物語っているのではないか。それでも昨年5着した底力なら……というところだったが、不運にも入った枠は大外8枠16番。名手C.デムーロ騎手の手腕をもってしても、上位食い込みは厳しそうだ。
総合評価「B」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう) 【重賞深掘りプロジェクト】調教ライター。競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。