ケラーは阪神から移籍初年度の今年、勝ちパターンの投手として存在感を示した(C)産経新聞社 今季リーグ1位、2位フィニッシュとなった巨人・阪神の戦いは来季も盛り上がりそうだ。 何といっても阪神は藤川球児新監督が就任、現役時代は火の玉ストレート…
ケラーは阪神から移籍初年度の今年、勝ちパターンの投手として存在感を示した(C)産経新聞社
今季リーグ1位、2位フィニッシュとなった巨人・阪神の戦いは来季も盛り上がりそうだ。
何といっても阪神は藤川球児新監督が就任、現役時代は火の玉ストレートも知られ、剛速球で打者を封じ込めてきたとあって、投手出身の監督の視点でどうチームをマネジメントしていくのかも注目となる。
また2シーズン目となる阿部監督率いる巨人も負けてはいない。今季は4季ぶりのリーグ優勝を果たしながら、悲願の日本一には手が届かなかった。
オフには積極補強に打って出ている。中日の絶対守護神だったライデル・マルティネスを獲得、ほかにもソフトバンクからFA宣言を行っていた正捕手候補の甲斐拓也も移籍が決定。新外国人としても昨季3Aでトリプルスリーを達成した前パイレーツのトレイ・キャベッジを獲得と投打に上積みを図っている。
またともに投手、捕手出身と守りを重視する野球を行うと見られる中でひそかに注目となりそうなのは中継ぎ対決にもある。
今オフ、大きく話題を集めたのは現役ドラフトで巨人のドラ2投手、畠世周が阪神に移籍したこと。
巨人在籍時は8年間で119試合に登板、先発、中継ぎとも務め、19勝19ホールド、藤川監督はすでに中継ぎ起用を明言している。
右のリリーバーは補強ポイントであり、先発経験もしていることでロングリリーフも可能。勝利の方程式の一角を務められるかも注目となる。
一方、巨人では9回に新守護神、今季も43セーブをマークし2度目のセーブ王に輝いたマルティネスが君臨、8回にこれまで守護神を務めてきた大勢が想定されるなど、磐石の布陣。
さらには、アルベルト・バルドナード(26H)、高梨雄平(25H)、新人王にも輝いた船迫大雅(22H)、西舘勇陽(20H)、カイル・ケラー(20H)と今季は史上初となる1チームで5人が20ホールド以上を記録したことも話題を呼んだ。特に昨オフに阪神から移籍したケラーは勝ちパターンの一角として52試合に登板、防御率1.53と安定したパフォーマンスを示した。
阪神も救援陣の厚さは知られる。9回はW守護神となるハビー・ゲラ、岩崎優、今季43HPで最優秀中継ぎ投手のタイトルも獲得した左腕、桐敷拓馬、キャリアハイの56試合に登板した石井大智と華麗なラインアップを誇る。ここに畠が加わり、さらに厚みも増すブルペンがどう機能していくのか。
今季は両球団とも12球団トップタイとなる救援防御率2.27と一歩も譲らず。互いに強みを見せるブルペンが来季さらにパワーアップできるか。この点も勝利をたぐりよせる大事なポイントとなりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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