圧倒的な得点力を誇る東山高校(京都府)の佐藤凪(2年)は、ルーキーだった昨年は佐藤友(東海大学1年)、瀬川琉久(3年)ととも…

 圧倒的な得点力を誇る東山高校(京都府)の佐藤凪(2年)は、ルーキーだった昨年は佐藤友(東海大学1年)、瀬川琉久(3年)とともに攻撃の中心を担い、佐藤が卒業した今年は、中学時代に全国優勝の経験がある中村颯斗(1年)、そして瀬川らと3ガードを形成し、インターハイを制した。

 確率の高い外角シュートなど得点パターンが豊富な佐藤だが、今年はポイントガードとしての成長も大きい。それは今年、瀬川が海外キャンプや日本代表活動に参加して不在だったことも影響している。「琉久さんがいない間にポイントカードをやったことが多く、それも踏まえて先生からもポイントカードとしてもっと成長してほしいと言われていたので、得点だけでなくアシスト面も気にしながらやっていました」と、佐藤。実際、「U18日清食品トップリーグ」最終戦の開志国際高校(新潟県)戦では17得点9アシストをマーク。前々日に行われた同大会の美濃加茂高校(岐阜県)戦でも24得点8アシストという数字を残している。

 佐藤自身は、トップリーグでの最初の2試合をケガで欠場していたこともあり、その後は「パフォーマンスがなかなか上がらなかったり、プレーの面であまり乗りきれなかったり、苦しい時間を過ごした」こともあったという。だが、トップリーグの終盤、美濃加茂戦、開志国際戦では「やっと自分のリズムを取り戻した感覚があるので、ウインターカップに向けてもっとレベルアップして、いい自分を見せられるように頑張っていきたいです」と、笑顔を見せる。

 昨年のウインターカップは準々決勝で逆転負けを喫した。その悔しさを晴らすべく、また夏に続いての全国制覇に向けて、佐藤は並々ならぬ思いで大会を迎えようとしている。

「3年生とできる最後の試合ということで考えるだけで寂しくなってしまうような気持ちがあります。最後に勝ちたいという気持ちと、個人としてもウインターカップで結果を残すことが、この先の自分の道を切り開くチャンスだと思うので、本当に強い覚悟を持って臨みたいですし、必ず優勝して終わりたいです」

文=田島早苗